自分の不幸を国や政治のせいにしている人がいます。
「貧乏から抜け出せないのは、国が悪いせいだ」
「仕事が見つからないのは、政治が悪いせいだ」
「自分が不幸なのは、官僚や政治家がきちんと仕事をしていないせいだ」
恵まれない環境にいて、つらい出来事が多いと、自分の不幸を国や政治のせいにしたくなるかもしれません。
メディアを見ると、暗いニュースがめじろ押しです。
国の厳しい財政状況、無意味な政策、官僚の怠慢、政治家による汚職、国の絶望的な未来。
暗いニュースがあると、自分の不幸はそれらに原因があると思いがちです。
精神的に追いつめられると、どうしたらいいかわからなくなり、自暴自棄の気持ちが湧いてきます。
不安の多い社会の中で生きていると「苦しい」と感じる瞬間がたくさんあるでしょう。
もちろん国や政治に関心を持つのは悪いことではありません。
むしろ必要なことです。
自発的に勉強して、政治について理解する。
毎日新聞やニュースをチェックして、国や政治の動向を把握する。
選挙があれば、きちんと投票に行く。
市民として政治参加をすることも有効です。
もし政治の汚職が発覚すれば、市民として糾弾することも必要でしょう。
国や政治に関心を持ち、積極的に関わっていくことは市民として大事な心がけです。
だからとはいえ、自分の不幸を国や政治のせいにするのは違うのです。
結局のところ、責任転嫁です。
自分で努力しないで、国や政治のせいにするのはよくありません。
法律で人権と最低限の生活が保障されています。
公共施設・公共サービスがあり、補助金・助成金があります。
すでに人生を豊かにするチャンスが十分与えられているのですから、自分の不幸を国や政治のせいにするのはわがままです。
たとえ国や政治に責任があったとしても、自分にできることもあるはずです。
大切なことは「自発的な努力」です。
自分の部屋が狭くて遊べないなら、公園があります。
お金がなくて本を買えないなら、図書館に行けばいいことです。
公共施設・公共サービスをしっかり活用すれば、恵まれていない状況でも、できる範囲が広がります。
選択肢は限られているかもしれませんが、ゼロではないはずです。
勉強も進学も、本人の努力です。
就職活動も収入アップも、本人の努力です。
未来を切り開くのも、本人の努力です。
教育も健康管理も就職活動も、自分の努力で切り開いていくものです。
仮に「できない」という状況なら、見栄・体裁・世間体など、余計なエゴにとらわれている可能性があります。
あるいは、贅沢や高望みをしすぎているせいもあるでしょう。
見栄・体裁・世間体を捨て、恥を恐れず本気で努力すれば、数多くの可能性を実現できます。
自分の不幸を国や政治のせいにしないことです。
自分の幸せは、国や政治が与えてくれるものではなく、自分の努力でつかみ取るものです。
国や政治に責任転嫁せず、自分で行動する人が、幸せになれます。