緊張とは本来、素晴らしい現象です。
「苦しい」「つらい」「大変」という印象がありますが、人の心の成長に必要なもの。
にもかかわらず、学校でも会社でも、緊張の素晴らしさを教えてくれません。
緊張は、私たちの生活と切っても切れない関係です。
緊張するときといえば、どんな場面を想像するでしょうか。
スピーチ・プレゼン・面接・試合・試験。
緊張とは何でしょうか。
緊張とは「心や体が張り詰めた状態になること」をいいます。
人なら誰でも緊張します。
「緊張をしているのか、していないのか」
「少し緊張しているのか、ひどく緊張しているのか」
緊張の判断基準は、曖昧です。
緊張は、良いことなのでしょうか。
それとも悪いことなのでしょうか。
「緊張」といっても種類があり、意味も変わります。
緊張しやすい場面とはどんなときでしょうか。
「人に注目される場面」を思い浮かべやすいですが、それだけではありません。
人目や注目がなくても、人生では強く緊張を感じる場面があります。
緊張には、どんな効果があるのでしょうか。
緊張と言えば、まず不快な印象を思い浮かべがちですが、もちろん生活に役立つ効果もあります。
緊張がもたらす効果は、次の4つが代表的です。
極度に緊張したときの反応は、人によってさまざまです。
大量に汗をかく、手足が震える、息苦しくなる。
なかでも不思議なのは「涙が出る」という反応です。
緊張したとき、手足が冷えた経験はありませんか。
別に寒い環境でもないのに、緊張したときに限って、手足が冷えることがあります。
触ってみると、気のせいではなく、本当に冷たい。
スピーチ前・プレゼン前・面接前。
強い緊張を感じて落ち着かないとき、自然とあくびが出た経験はありませんか。
あくびといえば、眠いとき・退屈なとき・疲れたときに起こるものと思われがちです。
緊張したときの反応は、人によってさまざまです。
汗が出る人、赤面する人、手足が震える人。
なかでもユニークな反応があります。
緊張に遺伝は関係しているのでしょうか。
もともと緊張しやすい人もいれば、あまり緊張しない人もいて、個人差を感じることが多いのではないでしょうか。
さほど人前で発表する場数を踏んでいなくても、すらすら人前で話せる人もいます。
緊張に強くなるためには、3つの精神が大切です。
「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」です。
どの精神も、緊張を防いだりほぐしたりするのに効果的です。
緊張対策になる食べ物はあるのでしょうか。
あります。
もちろん食べ物だけで完全に緊張しなくなるわけではありませんが、防止や緩和させることなら可能です。
緊張対策の第一歩は何でしょうか。
場数を踏むことでしょうか。
発声練習をすることでしょうか。
睡眠と緊張には深い関係があります。
緊張に強くなりたければ、睡眠を取っておきましょう。
十分な睡眠を取っておかないと、緊張しやすくなるからです。
やりたくない仕事は、つい後回しにしがちです。
嫌なものは嫌。
「後回しにすると、ストレスが小さくなるのではないか」
「気合を入れるつもりが、単なる緊張になってしまった」
そんな失敗があります。
気合を入れようとした結果、緊張に発展しては笑えません。
緊張が過度になる原因は「エゴイズム」です。
エゴイズムとは「自分の利益を中心に考えて、他人の利益は考えない思考」のことをいいます。
人前で発表するなら、きちんとした様子を見せたいと思うでしょう。
緊張と付き合ううえで大切なのは、適度の範囲です。
適度な緊張はいいですが、過度の緊張は良くありません。
適度な緊張は仕事のパフォーマンスを上げますが、過度の緊張は、心身に悪影響をもたらします。
前を向くと緊張する人によく見られるNGがあります。
「原稿ばかり読んで、前を向いて話さない態度」です。
たしかに原稿だけ見ていれば、前を向かずに済むでしょう。
緊張したとき、口の中が乾くことがあります。
1日に分泌される唾液の量は、大人で1.5リットル。
緊張によって交感神経が刺激されると、唾液量が減少するため、口の中が乾きやすくなります。
緊張と緊張感。
どちらも日常でよく見聞きする言葉です。
それぞれ響きは似ていますが、実際は異なる存在です。
リハーサルでは自分の弱点を見つけましょう。
最初から最後までスムーズな発表を実現できればいいですが、実際は不器用でぎこちない部分もあるはずです。
いつも言葉に詰まってしまう部分があるかもしれません。
緊張をほぐしたいとき、お酒に頼る人もいるかもしれません。
お酒を飲んでほろ酔いになると、ストレスが和らぎ、リラックスが促されます。
お酒の主成分であるエチルアルコールには、交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きを促す作用があります。
「緊張のせいで寝られない」
緊張していると、興奮による覚醒作用のため、寝るのに苦労します。
夜なかなか寝られない。
緊張に慣れていないときは、どの聴衆も暗い表情に見えます。
・疲れた表情の人
・退屈そうな表情の人
世間では「緊張は病気ではない」という認識が一般的です。
人なら誰でも緊張を経験します。
スピーチ・プレゼン・面接など、人前で話さなければいけない場面では体がこわばって当然でしょう。
スピーチ・プレゼン・面接。
緊張する場面を乗り越えたらほっと安心するでしょう。
「ようやく終わった。もう自由にしていいよね」
メンタルの強さは、緊張するかしないかで判断できません。
メンタルが強い人でも、緊張することはあります。
メンタルが弱い人でも、人前でスムーズに発表できることもあります。
緊張とは本来、素晴らしい現象です。
「苦しい」「つらい」「大変」という印象がありますが、人の心の成長に必要なもの。
にもかかわらず、学校でも会社でも、緊張の素晴らしさを教えてくれません。
「緊張して大変だね」と同情されることはあっても、緊張の素晴らしさを教えてくれません。
「緊張をしないでね」と励まされることはあっても、緊張の意味について教えてくれません。
緊張をほぐす方法を教えてもらうことはあっても、緊張の価値は教えてくれません。
どことなく緊張は「悪い存在」のような扱われ方をされます。
私たちは「緊張」と聞くだけで緊張します。
そのため私たちは、緊張の意味や価値を学び忘れている状態です。
人の成長に必要なストレスです。
緊張の素晴らしさは、自分で調べたり気づいたりするしかありません。
今こそ緊張の意味や価値に気づき、考え方を変えましょう。
緊張する場面に直面すれば、緊張について学ぶチャンスだと思うことです。
緊張は、心に必要な栄養素。
自分の不慣れに気づくチャンスでもあります。
自分の新たな一面を知るきっかけでもあります。
最初から完全に否定するのではなく、あらためて緊張の意味や価値を考えてみてください。
緊張の素晴らしさに気づけば、緊張は避けるものではなく、歓迎するべきものだとわかるはずです。
緊張は、私たちの生活と切っても切れない関係です。
緊張するときといえば、どんな場面を想像するでしょうか。
スピーチ・プレゼン・面接・試合・試験。
告白やデートも、緊張する場面の1つになるでしょう。
人前や大舞台をイメージする人が多いのではないでしょうか。
たしかに人前や大舞台も緊張する代表的な場面ですが、ここに盲点があります。
「大きな緊張」だけでなく「小さな緊張」にも目を向けてください。
小さな緊張も含めて振り返ると、私たちの生活はところどころに緊張が存在します。
こうした瞬間、私たちは少し緊張します。
ひどく動揺しているわけではありませんが、心臓の鼓動が少しだけ早くなる。
まったく緊張がない1日は、ほとんど存在しないでしょう。
引きこもりでもないかぎり、生活のどこかで緊張を感じています。
もし完全に緊張を避けようとすると、どうなるでしょうか。
行動範囲が大幅に制限されます。
つまり、むやみに緊張を避けようとすると、生活の質の低下を招くことになるのです。
緊張は、むやみに避けるものではありません。
上手に付き合っていくものです。
緊張には苦痛や不快感が伴いますが、悪いことではありません。
多少の苦痛や不快感は、一時的に能力や精神力を高める効果もあります。
緊張から逃げることは、人生から逃げることになります。
生活の質を向上させるためにも、緊張を受け入れましょう。
そして、少しでも緊張に強くなりましょう。
メンタルを鍛えて緊張に強くなっておけば、人生の質の向上につながります。
緊張とは何でしょうか。
緊張とは「心や体が張り詰めた状態になること」をいいます。
人なら誰でも緊張します。
スピーチ・プレゼン・面接。
緊張の度合いに個人差はありますが、大事な場面では緊張するのが普通であり当然です。
誰でも一度は緊張を経験したことがあるでしょう。
さて、ここで素朴な疑問です。
なぜ人は、緊張するのでしょうか。
緊張さえなければ、体の変調・不調に悩まずに済みます。
緊張が存在する役割とは何でしょうか。
一言で言えば「臨戦態勢に向けた体の反応」なのです。
原始時代、人類は敵と遭遇したとき、すぐ心身を戦闘状態に整える必要がありました。
敵と出会ってからゆっくり体の調子を整えては間に合いません。
敵から攻撃を受け、生命が危険にさらされます。
そのため、緊急の場面に遭遇したら、すぐ臨戦態勢に整える必要がありました。
結果として、体にさまざまな反応が表れます。
緊張すると、人は心と体が引き締まり、一時的に体のパフォーマンスが上がります。
これが緊張の正体です。
緊張とは「自分を守るための体の防御反応」とも言えます。
重要な局面が迫ったときの自然な反応が、現在でも人の本能に残っています。
そのため人は現在でも、重要な局面になると緊張するのです。
緊張は、重要な局面を乗り切るための大切な防御反応。
スピーチ・プレゼン・面接・試験・試合・発表会など、どれも重要な局面。
緊張は、人になくてはならない反応です。
困難を乗り切るために物事をスムーズにするために役立ちます。
ただし、ここで注意点があります。
すべての緊張が悪いと考えるのは良くありません。
物事をスムーズにするのは、あくまで適度な緊張です。
過度の緊張になると、物事をスムーズにするどころか、かえってパフォーマンスを下げる結果になります。
過度に緊張した場合、放置せず、ほぐす必要が出てきます。
「緊張をしているのか、していないのか」
「少し緊張しているのか、ひどく緊張しているのか」
緊張の判断基準は、曖昧です。
「ここまでは正常状態。ここからが緊張状態」という厳密な区別があるわけではありません。
医学的にも明確な基準や定義はありません。
そのため緊張の判断は、あくまで本人の感覚にゆだねられる場合が大半です。
自分では緊張していないつもりでも、実際は緊張していることがあります。
自分では緊張しているつもりでも、実際は勘違いということもあります。
緊張状態の判断は、どこを見ればいいのでしょうか。
まず注意したいのは、気持ちだけで判断するのは注意が必要です。
気持ちは、本人の思いや精神によってゆがめられやすいからです。
たとえば、本番を乗り越えたい気持ちが強いと、緊張していても「緊張していない」と思う傾向があります。
緊張を認めたくない気持ちが強いと、自分でも無意識のうちに事実や現実をゆがめてしまいがちです。
また見栄やエゴが関係していると、ますます見極めが難しくなります。
では、気持ちで判断できないなら、どこに注目すればいいのか。
最も注目すべきポイントは「体の反応」です。
体の反応は正直です。
緊張とは、交感神経が優位に働くことで、心や体が引き締まる状態のことをいいます。
そのため緊張すると、体に正直な反応が出やすい傾向があります。
たとえ気持ちのうえで「緊張していないつもりだとしても、体には正直に反応が表れます。
たとえば、緊張していない気持ちだったとしても、体にこわばりが自覚できるなら、緊張している証拠です。
そのほか、発汗・震え・動悸などの体の変調も、緊張を証明できる有力な判断材料になります。
発汗・震え・動悸が強くなればなるほど、緊張の度合いも強いと判断できるでしょう。
逆に自分は緊張していると思っていても、体に何も変化がなければ、緊張は勘違いという可能性があります。
体にこわばった感覚がなく、発汗も震えもないなら、さらに緊張は誤解だという可能性が高くなります。
緊張を見極めるなら、自分の気持ちより体の反応に注目してください。
緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確です。
緊張は、良いことなのでしょうか。
それとも悪いことなのでしょうか。
「緊張」といっても種類があり、意味も変わります。
緊張には「良い緊張」と「悪い緊張」があります。
良い緊張は、心や体を引き締め、パフォーマンスを上げる効果があります。
一方、悪い緊張は、ミスや失敗を招く原因になることもあります。
その違いはどこにあるのか。
分岐点は「度合い」です。
緊張は、度合いによって意味も価値も変わります。
緊張と上手に付き合うためには、緊張を2種類に分けて考えることが大切です。
「適度な緊張」と「過度の緊張」です。
私たちが「良い緊張」と呼んでいるのは、適度な緊張です。
適度な緊張は「緊張感」という呼び方をされることもあります。
適度な緊張は、やる気や根気を促したり、集中力や注意力を高めたりなど、120%の状態にさせてくれます。
一時的に能力や精神力を高め、仕事のパフォーマンスの向上に役立ちます。
上手に適度な緊張を生かせば、勝負所で力を発揮しやすくなります。
私たちが「悪い緊張」と呼んでいるのは、過度の緊張です。
物事をスムーズにする緊張も、過度になると意味が変わります。
集中力や注意力が低下して、パフォーマンスを上げるどころか下げてしまい、ミスや失敗を招く原因になります。
本来の力の発揮どころか、妨げになります。
めまい・腹痛・下痢など、体調不良を引き起こす原因になります。
長期化・重症化すると、神経症や精神障害に発展する可能性もあります。
過度の緊張は体によくないため、ほぐす必要があります。
緊張について考えるなら「適度な緊張」と「過度の緊張」に分けて考えましょう。
適度な緊張は役立ちますが、過度の緊張は妨げになります。
適度な緊張は必要ですが、過度の緊張は不要です。
緊張を区別することで、緊張との付き合い方が上手になります。
緊張しやすい場面とはどんなときでしょうか。
「人に注目される場面」を思い浮かべやすいですが、それだけではありません。
人目や注目がなくても、人生では強く緊張を感じる場面があります。
細かい場面となると数多く存在しますが、ここでは緊張する場面の代表例を7つご紹介します。
緊張する場面の代表といえば、まずスピーチでしょう。
基本的にスピーチは、前を向いたまま行われます。
多くの人の注目を浴びながら話をしようとすると、聴衆と目が合いやすくなり、緊張も高ぶりやすくなります。
スピーチで注意したいのは、声の震えです。
声が震えると、マイクを通して会場に響き渡るため目立ちます。
スピーチでは、声の震えを抑える対策に重点を置くといいでしょう。
社会で仕事をしていると、ときどきプレゼンを行う機会が出てきます。
たとえば、事業案や商品企画を紹介するときです。
資料やスクリーンを見ながら行われるため、スピーチほど緊張しないものの、苦手に感じる人も多いでしょう。
プレゼンでは明瞭で説得力のある話し方が重要であるため、声の震えと下痢の対策に重点を置くと安心です。
面接時間は、30分から1時間が一般的です。
わずかな時間で人生の成り行きが決まる場面なので、緊張の強さもひとしおです。
面接で注意したいのは、震えや下痢です。
仕方ない状況もありますが、できるだけ避ける努力を心がけましょう。
面接では、震えや下痢の対策に重点を置くとスムーズです。
発表会の規模もさまざまです。
規模の大きな発表会となると、100人以上から注目されることもあります。
音楽の発表会で最も困るのが、手の震えです。
積み重ねてきた練習も、緊張で手が震えるとうまく演奏できません。
音楽の発表会では、手の震えを抑える対策を立てておきましょう。
試合の規模が大きくなればなるほど、多くの人から注目されるようになります。
わずかなミスが1点の差になり、勝敗を分けることがあります。
スポーツでは、手先・足先のデリケートな動きが要求されます。
スポーツの試合では、手足の震えを抑える対策に重点を置きましょう。
学校の試験や各種検定試験でも、緊張しやすい場面の1つ。
とりわけ緊張しやすいのは、受験の場面です。
試験による緊張で最も怖いのが、下痢です。
下痢が起こると、試験に集中しにくい上、トイレで試験を中断しなければいけなくなります。
試験では、下痢を抑える対策に重点を置くのが賢明です。
好きな人と接するときは誰もが緊張します。
特に告白やデートは、胸の鼓動が止まらないでしょう。
告白やデートのときに注意したいのは、汗と下痢です。
好きな人との距離が近いので、汗をかくと目立ちます。
告白中・デート中に下痢を起こせば、せっかくの雰囲気が台無しです。
前もって下痢止めを飲んでおいたり、汗ふきシートを持参したりしておくと、失敗を防げます。
緊張には、どんな効果があるのでしょうか。
緊張と言えば、まず不快な印象を思い浮かべがちですが、もちろん生活に役立つ効果もあります。
緊張がもたらす効果は、次の4つが代表的です。
緊張には、一時的に能力を活性化させ、パフォーマンスを上げる効果があります。
交感神経を刺激することで、気合が入り、思考力や集中力が上がります。
適度な緊張感を持って仕事に取り組むことで、120%の力を発揮できるでしょう。
大事な仕事をするときほど、緊張感を持って取り組んだほうが、良い結果をもたらすはずです。
緊張は、ストレスの一種。
緊張には、心を鍛えるダンベルとしての働きがあります。
重要な局面ではどきどきして緊張しますが、その経験を乗り越えれば、根気・度胸・忍耐力といったメンタルが強化されます。
メンタルの強さには上限がありません。
メンタルが強くなるにつれて、さらに緊張を感じる困難にも挑戦しやすくなります。
適度な緊張感には、魅力を出す効果もあります。
緊張感は、やる気に満ちたオーラでもあります。
緊張感を持って真剣に行動している姿は、きりっとしてかっこいい。
ファッションだけでは表現できない、内面から湧き出るスマートな魅力があります。
緊張するとは、心に刺激を与えることでもあります。
新しい経験や慣れない経験に接して緊張すると、気持ちを引き締め、心が若返ります。
適度の範囲なら、緊張は人にとって良い刺激です。
緊張を感じることで、心身が引き締まり、結果として脳が活性化されます。
緊張感のある生活を送っている人は、ぼけにくくなります。
いつまでも若々しい人は、常に適度な緊張感を大切にしています。
適度な緊張感を大切にしているから、若々しくいられるのです。
極度に緊張したときの反応は、人によってさまざまです。
大量に汗をかく、手足が震える、息苦しくなる。
なかでも不思議なのは「涙が出る」という反応です。
涙を流す場面といえば、悲しいときや感動したときが一般的です。
悲しくないにもかかわらず、自然と涙が出るのは、不思議な反応です。
なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。
それは、極度の緊張によって交感神経が強く刺激された結果、涙腺が緩くなるからです。
人は、緊張によって交感神経が強く刺激されると、臨戦態勢に向けた反応が出るようになります。
発汗、体温や心拍数の上昇なども、臨戦態勢に向けて交感神経が刺激された結果です。
ただし、極度に交感神経が刺激されると、その影響がさらに広がり、涙腺まで刺激されることがあります。
その結果、悲しくなくても、自然と涙が出るのです。
緊張で涙を流すときは、声を出した激しい泣き方ではなく、涙だけ出る静かな泣き方になるのが特徴です。
ただし、涙腺の緩み方は個人差があります。
少し緊張するだけで涙腺が緩む人もいれば、どんなに緊張しても涙腺が緩まない人もいます。
普段ささいな動揺で目が潤みやすいなら、緊張したときも涙が出やすい傾向があるため、注意が必要です。
涙を抑えるなら、リラックスを促すのが一般的な方法です。
気持ちを落ち着かせることが、緊張による涙を抑えることにもつながります。
深呼吸・マッサージ・ストレッチ体操。
考え方をポジティブにするだけでも、涙を止める効果があります。
ありきたりな方法ですが、手軽で副作用もなく安全です。
もっと徹底した対策を求めるなら「薬の力を借りる」という選択肢もあります。
いわゆる精神安定剤です。
精神安定剤は、緊張による涙を抑えることにも効果があります。
本番の数時間前に薬を飲めば、しばらく効果が持続します。
緊張したとき、手足が冷えた経験はありませんか。
別に寒い環境でもないのに、緊張したときに限って、手足が冷えることがあります。
触ってみると、気のせいではなく、本当に冷たい。
もともと冷え性なら、一段と冷えが悪化して、氷のように冷たくなるでしょう。
緊張の度合いが強ければ強いほど、冷える傾向があります。
さて、ここで素朴な疑問です。
なぜ緊張すると、手足が冷えるのでしょうか。
まず大切なのは、緊張したときに手足が冷えるのは、病気ではなく、誰にでも起こる自然の現象です。
人体の血液の巡り方は、状況に応じて変化する特徴があります。
たとえば、食後です。
食事した後は、食べ物を消化する必要があるため、胃腸に血液が集中するようになります。
食事の後、ぼうっとしたり眠くなったりした経験も多いでしょう。
食後の眠気は、胃腸に血液が集中した分、脳の血液が減った影響です。
緊張したときに手足が冷える現象は、食後に眠くなる現象と原理は同じです。
緊張したときも、体の血液の巡り方が偏ります。
緊張しているときは、脳の活動が活発になるため、脳に多くの血液が集中します。
脳に血液が集中した分だけ、手足を巡る血液量が減り、結果として手足が冷えるのです。
体の末端であればあるほど、血の巡りが悪くなるので、冷たくなります。
もともと冷え性の人は悪化しやすいため、特に注意が必要です。
あくまで自然な体の現象なので、さほど心配をする必要はないでしょう。
緊張が解消されれば、元に戻ります。
スピーチ前・プレゼン前・面接前。
強い緊張を感じて落ち着かないとき、自然とあくびが出た経験はありませんか。
あくびといえば、眠いとき・退屈なとき・疲れたときに起こるものと思われがちです。
緊張したとき、汗をかいたり心拍数が上がったりする現象なら自然ですが、あくびは不自然な様子に思えます。
緊張する場面なら、むしろあくびどころではないと考えるのが普通でしょう。
しかし、実際に緊張すればするほど、あくびが出やすくなります。
なぜ緊張したとき、あくびが出るのか。
それは、緊張しすぎている心と体をほぐそうとする、脳の防衛本能です。
緊張が過度の状態になると、脳は大きなストレスを受けます。
呼吸が浅くなり、脳が酸素不足に陥ります。
強いストレス状態が続くと、脳に悪影響を与えます。
この状態がさらに悪化すれば、最悪の場合、命の危険にかかわる可能性もあります。
そんなとき脳は「このままではいけない。なんとかしなければいけない」と防衛本能が働きます。
強制的にストレスを和らげようとするため、あくびが出るのです。
あくびによって、不足していた酸素を補い、少しでも精神的な余裕を取り戻そうとします。
緊張したときのあくびは、必死でもがいているサインとも言えます。
もし緊張したときあくびが出たなら「適度な緊張」ではなく「過度の緊張」に陥っていると判断できます。
「早く改善しなさい」という脳の警告ですから、素直に従うのが賢明です。
休憩や気分転換など、緊張をほぐす工夫をしましょう。
緊張したときの反応は、人によってさまざまです。
汗が出る人、赤面する人、手足が震える人。
なかでもユニークな反応があります。
げっぷです。
人によっては緊張したときに限って普段よりげっぷが出やすくなり、困ることがあります。
緊張すると、げっぷが出やすくなる原因は何でしょうか。
最も考えられる原因は「空気嚥下症」です。
別名「呑気症」とも呼ばれます。
無意識のうちに空気を飲み込むことで、胃が空気で満たされ、げっぷが出やすくなる症状です。
私たちが緊張したとき、無意識のうちに唾液を飲み込むことがあります。
ストレスを感じたときの唾液の出方は個人差があります。
唾液の分泌が減る人もいれば、増える人もいます。
口の中にたまった唾液を飲み込んだとき、一緒に空気も飲み込んでしまい、胃や腸に空気がたまります。
ここまでは誰でもある現象ですが、これが過度に繰り返されると大量の空気が胃や腸にたまり、げっぷになるのです。
空気嚥下症の主な原因は「ストレス」とされています。
緊張したとき、一緒に空気を飲む癖がないか振り返ってみてください。
心当たりがあるなら、空気を飲み込まないよう意識するだけでも改善する可能性があります。
軽微なら、重大な病気に発展することはありません。
ストレスを感じる場面が過ぎれば、自然と治るのが一般的です。
ただし、げっぷが慢性的に続いたり腹部に痛みを感じたりする場合、放置せず、医療機関の受診をおすすめします。
空気嚥下症が深刻になると、胃腸が膨らんで頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
問題は、小さな芽のうちに取っておくことが大切です。
緊張に遺伝は関係しているのでしょうか。
もともと緊張しやすい人もいれば、あまり緊張しない人もいて、個人差を感じることが多いのではないでしょうか。
さほど人前で発表する場数を踏んでいなくても、すらすら人前で話せる人もいます。
緊張しやすさには、遺伝も関係しています。
人のDNAには、緊張に関する遺伝子の存在が確認されています。
現在のところ、緊張に関する遺伝子は、大きく分けて2種類が報告されています。
「緊張する遺伝子」と「緊張しない遺伝子」が別に存在して、その割合によって緊張のしやすさが決定するとされています。
さらにS型とL型の組み合わせから、次の3タイプに別れます。
生まれつき緊張に強い人と弱い人が存在していることが、遺伝子からも証明されています。
人種による傾向もあります。
欧米人は、緊張しにくいL型遺伝子が多い一方、アジア人は、緊張しやすいS型遺伝子が多い傾向があります。
親が緊張しやすい性格なら、子どもにも遺伝している可能性は、少なからず考えられるでしょう。
ただし、遺伝が緊張のすべてを決定しているわけではありません。
緊張に遺伝が影響するのは、あくまで一部です。
緊張は、先天的な要因より後天的な要因のほうが重要です。
生まれた後の環境や経験によって、緊張は克服することが可能です。
特に大きく影響するのが「場数」と「成功体験」です。
最初は人前での発表に緊張していても、場数と成功体験を積み上げていくことで緊張に強くなれます。
遺伝のせいにするのではありません。
結局のところ、自分しだいです。
遺伝による影響は微々たるものにすぎません。
緊張に対する反応は、遺伝による影響より遺伝以外の影響のほうが、はるかに大きい。
「緊張対策は、場数に始まり場数に終わる」と言っても過言ではありません。
きちんと場数と成功体験を積み上げていけば、誰でも緊張に強くなることが可能です。
緊張に強くなるためには、3つの精神が大切です。
「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」です。
どの精神も、緊張を防いだりほぐしたりするのに効果的です。
1つだけでも有効ですが、3つすべてを心がけたほうが、緊張対策が最大限に発揮できます。
まず緊張に対して前向きな考えを持ちましょう。
「緊張を楽しもう」
「緊張のおかげで成長できる」
「緊張も気持ちいい快感の1つ」
緊張を肯定する考え方を持てば、ストレスの抵抗力が上がり、緊張に強くなります。
緊張には、仕事の気合や集中力を高め、仕事のパフォーマンスを上げる効果があるのも事実です。
「緊張は、苦しむのではなく、利用してやろう」と考えるくらいの意気込みが大切です。
たとえ思い込みでもいいので、前向きの精神で緊張に立ち向かうようにしましょう。
緊張対策には、割り切ることも大切です。
個人的な心情を交えず、基本原則に基づき、物事を単純明快に解釈します。
「これは仕事だ」
「まず結果を出すことに集中しよう」
「全員から高評価をもらうのは不可能」
「人間だから緊張して当たり前」
「緊張しても死ぬわけではない」
割り切って考えることで、心や精神をコントロールしやすくなります。
冷静な気持ちが戻り、発表に集中しやすくなります。
最後に大切なのは、開き直りの精神です。
練習をするだけして、それでも不安や心配が残るなら、最後は開き直ってしまいましょう。
「なんとかなるさ」
「なるようになるさ」
「運命に任せよう」
自分にできることをすべてできたなら、時には開き直ることも必要です。
開き直ると、心と体がびしっと引き締まります。
恐怖や不安が吹き飛び、やる気や勇気が出てきます。
結果を恐れず開き直ると、ストレスが小さくなり、気持ちが楽になるのです。
緊張対策になる食べ物はあるのでしょうか。
あります。
もちろん食べ物だけで完全に緊張しなくなるわけではありませんが、防止や緩和させることなら可能です。
上記の食べ物には「トリプトファンが多く含まれている」という共通点があります。
精神を安定させるには「セロトニン」という神経伝達物質が必要です。
セロトニンの材料は、アミノ酸の一種であるトリプトファン。
トリプトファンを多く含んだ食べ物を食べると、セロトニンの合成が促進されて、精神も安定しやすくなるのです。
食べるときは、よく噛むことが大切です。
噛む回数が少ないと、消化に時間がかかったり、トリプトファンの吸収が遅くなったりします。
よく噛んで食べることで、消化吸収が良くなり、セロトニンの合成もスムーズになります。
早食いの癖がある人は、特に注意しましょう。
食べるタイミングにポイントがあります。
食べるなら、本番の直前ではなく、数時間前がいいでしょう。
食べてから消化・吸収するのに時間がかかるため、ベストは2時間前です。
どんなに遅くても、30分前が限界です。
どれを食べようか迷ったら、肉類が無難です。
肉類は、トリプトファンだけでなく、人が必要な栄養素がたっぷり含まれています。
肉で腹を満たしておけば、緊張対策だけでなく、気力も生まれやすくなります。
肉の力で本番を乗り切りやすくなるでしょう。
緊張対策の第一歩は何でしょうか。
場数を踏むことでしょうか。
発声練習をすることでしょうか。
きれいな原稿をつくることでしょうか。
いいえ、どれも違います。
もちろんどれも緊張対策の1つですが、本当の第一歩はもっと手前にあります。
緊張対策の第一歩は、緊張する原因を知ることです。
意外と自分の苦手意識は、ぼんやりしていることが少なくありません。
「スピーチが嫌だ」「プレゼンが苦手だ」と思うだけでは、対策になりません。
「なぜスピーチに緊張するのか」「プレゼンのどこに緊張を感じるのか」という視点が大切です。
緊張する原因を把握しないと、正しい対策も立てられません。
緊張する原因を知るから、正しい対策を立てることができます。
たとえば、プレゼンに緊張すると思ったとき、次のような原因が考えられます。
緊張する原因によって対策も変わります。
人目が苦手なら、まず多くの人から見られる練習が必要でしょう。
1人で行うリハーサルだけで満足しません。
家族や友人など、実際に人目を感じながら練習するのが適切です。
コミュニケーションが苦手なら、話し方の勉強をする必要があります。
相槌を打つこと、簡単な言葉を使うこと、相手の立場に立って話すこと。
書籍やインターネットなどで話し方の基本を知り、上手に会話する知識や技術の習得が必要です。
プレゼン資料の作成が苦手なら、プレゼンの基本から学ぶ必要があります。
見栄えの良いレイアウト、効果的な色の使い方、デザインのコツ。
高評価の見本や先輩の資料を参考にするなどして、プレゼン資料の基本的な作成方法に重点を置くのが正解です。
中には認めたくない現実もあるかもしれません。
緊張する原因を探る作業は、自分の弱点をえぐり出す行為。
自分の内面を探ることになるため苦しく感じるかもしれませんが、緊張対策に必要な作業です。
まず緊張する原因を把握しましょう。
原因がわかってこそ、正しい対策を立てることができます。
睡眠と緊張には深い関係があります。
緊張に強くなりたければ、睡眠を取っておきましょう。
十分な睡眠を取っておかないと、緊張しやすくなるからです。
睡眠不足のとき、いらいらしやすくなった経験があるのではないでしょうか。
睡眠不足になっていると、心や体に、さまざまな不調を引き起こします。
睡眠不足になっていると、情緒が不安定になり、ささいなことで感情的になります。
「緊張を楽しんだほうが良い」と頭ではわかっていても、体調が悪いと、緊張を楽しむ余裕もなくなります。
緊張に強くなりたければ、しっかり睡眠を取りましょう。
「最低限の睡眠」ではなく「十分な睡眠」であることが大切です。
たっぷり睡眠を取っておくと、しっかり疲れが取れ、体調や気分が良くなります。
体調や気分の調子が良いと、ストレスに対する防御力が上がり、緊張しにくくなるのです。
健康的な睡眠時間は、7時間から8時間とされています。
少なくとも睡眠時間が7時間未満にならないように注意しましょう。
もし夜の睡眠で足りなければ、日中の仮眠で補うのも効果的です。
30分以内の仮眠なら、夜の睡眠にも影響しません。
睡眠は健康の土台の1つですから、軽視することがないようにしましょう。
十分な睡眠を取っておけば、心も体もエネルギッシュになり、緊張にも強くなります。
やりたくない仕事は、つい後回しにしがちです。
嫌なものは嫌。
「後回しにすると、ストレスが小さくなるのではないか」
「放置しておけば、やらなくて済むのではないか」
ささいな期待を抱きながら、やりたくない仕事は後回しにしがちです。
もちろん体調が悪かったりタイミングが悪かったりなど、どうしても都合の悪い場合は仕方ありません。
忙しいときなら、余裕があるときに後回しにしたほうがいいこともあります。
しかし、一部の例外は除き、基本的に仕事を後回しにするのは好ましくありません。
後回しにしている間「いつかやらなければいけない」という気がかりを感じ続けることになります。
大きなストレスではないものの、ちくちくした小さな違和感・不快感が積み重なり続けると、精神的苦痛も大きくなる。
後になればなるほど緊張感を高め、心のストレスになります。
仕事を後回しにするにつれて、余計な緊張を招いてしまいます。
緊張は、適度ならプラスに働きますが、過度になるとマイナスに働きます。
仕事のパフォーマンスを上げるどころか下げてしまいます。
仕事を後回しにする癖は、過度の緊張を招く原因になります。
悪影響は、仕事の品質にも及びます。
後回しにすればするほど、納期までの時間に余裕がなくなり、丁寧に仕事を仕上げにくくなります。
ミスや失敗を招きやすくなり、品質を落とす要因になります。
後回しにすると、ど忘れをする可能性も高くなることも見逃せません。
やりたくない仕事から逃げても、追いかけてくるだけ。
やりたくない仕事は、早めに着手しましょう。
早めに仕事を終えることができれば、ストレスから解放されるのも早くなります。
やりたくない仕事でも早めに着手すれば、適度な緊張感を生かすことができるため、良い結果をもたらします。
体調やタイミングが悪いといった場合は仕方ありませんが、早めの着手が賢明です。
「気合を入れるつもりが、単なる緊張になってしまった」
そんな失敗があります。
気合を入れようとした結果、緊張に発展しては笑えません。
実際のところ、気合と緊張の精神状態は似ています。
どちらも共通するのは、興奮状態という点です。
気合も緊張も、脳内では「アドレナリン」「ノルアドレナリン」というホルモンが分泌され、交感神経が優位の状態です。
汗をかいたり、体温や心拍数が上がったりする点も同じです。
しかし、共通点は多くても、やはり気合と緊張は別物です。
気合は必要ですが、緊張は不要です。
では、気合と緊張の2つは、どこで違いが生まれるのでしょうか。
それは、積極的と消極的の違いです。
積極的な勢いの場合、気合になります。
気合とは、強気や肯定感に満ちた興奮状態であり、パフォーマンスの向上につながります。
一方、消極的な勢いの場合、緊張になります。
緊張は、弱気や否定感を帯びた興奮状態であり、パフォーマンスの低下につながります。
気合と緊張の違いは紙一重です。
勢いを出すなら、消極的ではなく積極的になりましょう。
すでに緊張しているなら、積極的な気持ちに切り替え、気合に変えましょう。
心がけを変えるだけで、パフォーマンスの向上につながります。
緊張が過度になる原因は「エゴイズム」です。
エゴイズムとは「自分の利益を中心に考えて、他人の利益は考えない思考」のことをいいます。
人前で発表するなら、きちんとした様子を見せたいと思うでしょう。
「自分のかっこいい姿を見てもらいたい」と思う。
「立派に発表をやり遂げ、尊敬されたい」と願う。
「素晴らしい発表で周りとのレベルの違いを見せつけたい」と考える。
しかし、それがいけないのです。
「自分のかっこいい姿を見てもらいたい」という思いは、自分中心の考え方です。
「立派に発表をやり遂げ、尊敬されたい」という願いも、自分中心の考え方です。
「素晴らしい発表で周りとのレベルの違いを見せつけたい」と考えるのも、自分中心の考え方です。
自分を立派に見せることだけ集中しているエゴイズム。
実際のところ、本気になって聴衆のことを考えていません。
スピーチでもプレゼンでも、本当の主役は、話し手ではなく聞き手です。
自分の利益は忘れ、聴衆の利益だけ考えましょう。
聞き手に役立つことが重要であり、話し手のことは二の次です。
「聴衆の役に立ちさえできれば十分。自分のことはいい」と考えてください。
自分を犠牲にしてでもいいから、全力で聴衆に役立つことだけ考える。
心が利己主義から利他主義へ切り替われば、緊張は、驚くほど小さくなります。
緊張と付き合ううえで大切なのは、適度の範囲です。
適度な緊張はいいですが、過度の緊張は良くありません。
適度な緊張は仕事のパフォーマンスを上げますが、過度の緊張は、心身に悪影響をもたらします。
過度の緊張が長期に続いた場合、うつ病・パニック障害・統合失調症など、病気に発展する可能性もゼロではありません。
過度の緊張になれば、気分転換やストレス解消を心がけ、適度の状態まで緊張をほぐすことが大切です。
さて、この適度の範囲について知っておきたいポイントがあります。
「適度の範囲は状況に応じて変化する」という点です。
適度と過度の境界は状況に応じて変化します。
変化をもたらす要因は、3つあります。
「種類」「体調」「心の成長」です。
適度の範囲は、緊張の種類によって変わります。
たとえば、試験や試合などの緊張には耐えられても、人に注目される緊張は苦手という人もいます。
また人に注目されるとはいえ、プレゼンは得意でも、スピーチは苦手という人もいます。
緊張とはいえ、場数や成功体験の違いから、得意・不得意の違いが生まれます。
適度の範囲は、体調によっても変化します。
たとえば、睡眠不足や風邪気味のときは、体調がよくないため、普段より緊張もしやすい傾向があります。
女性の場合、月経の影響も見逃せません。
月に一度の月経期間は、情緒不安定になりやすいため、軽微な緊張でも苦しく感じます。
適度の範囲は、メンタルの成長に応じて変化します。
スピーチやプレゼンなど、どれだけ場数を踏み、成功体験を積み上げたかが大切です。
場数を踏めば踏むほどメンタルが鍛えられ、より強い緊張に耐えられるようになります。
適度の範囲は、一定ではなく、状況に応じて変化します。
本には書いていません。
人に聞いてもわかりません。
適度の範囲の見極めは、あなたの感覚が頼りです。
前を向くと緊張する人によく見られるNGがあります。
「原稿ばかり読んで、前を向いて話さない態度」です。
たしかに原稿だけ見ていれば、前を向かずに済むでしょう。
前を向かず、人の顔を見なければ、視線が合うこともありません。
下を向いていれば、原稿にも集中できるので、失言も失念も防げます。
前を向くのに抵抗がある人にありがちな緊張対策ですが、要注意です。
いくら緊張対策とはいえ、これはNGです。
原稿の棒読みは、緊張した態度より印象が悪いからです。
原稿を棒読みするだけなら、資料を配ったほうがいいことになります。
下を向いてばかりでは、話し手の表情もわかりません。
退屈な発表になりやすく、聴衆を飽き飽きするでしょう。
ときどき原稿を見るために下を向くことはあっても、原稿ばかり見るのは良くありません。
聴衆が最も求めている人は、話し手による発表内容です。
わざわざ多くの人を集めて発表をするのですから、話し手は、前を向いて話すのが最低限の礼儀。
前を向いて話すからこそ、自信・余裕・意気込みを表現でき、発言に説得力が生まれます。
恥ずかしいかもしれませんが、できるだけ前を向いて発表しましょう。
少々緊張していたとしても、原稿の棒読みに比べれば、まだ好印象です。
人の顔を見るのが苦手なら、部屋のいちばん後ろの壁を見る方法があります。
遠くを見るようにすれば、人の顔を見なくても、自然な状態で前を向けます。
緊張したとき、口の中が乾くことがあります。
1日に分泌される唾液の量は、大人で1.5リットル。
緊張によって交感神経が刺激されると、唾液量が減少するため、口の中が乾きやすくなります。
慢性的なドライマウスを除いて、緊張になる口の渇きはあくまで一時的です。
口の中が乾くと、すぐ病気に直結するわけではありませんが、話しにくくなるのは厄介な問題です。
口の中が乾くと、声を出したくてもスムーズに出せません。
短時間の緊張なら大丈夫ですが、緊張が長時間に及ぶほど、口の中の乾きも目立ちます。
口が渇いたら飲み物を飲むのがいちばんですが、ここでは飲み物以外の対処法をご紹介します。
最も単純な対処法は、ガムを噛むことです。
噛む動作を繰り返すことで、唾液の分泌を促せます。
唾液の分泌を促すにはガムを噛むのが効果的ですが、手元にガムがなかったり噛んではいけなかったりする場面もあるでしょう。
そんなときは、噛む動作を繰り返すだけでも効果的です。
ガムを噛むときほど唾液量がスムーズになるわけではありませんが、一定の効果があります。
舌を動かすのも、唾液の分泌に効果的です。
まず舌の先端を頬の内側に押し付けましょう。
次に円を描くように舌を動かします。
この運動を、左右で繰り返すだけでOKです。
気づけば、たっぷり唾液が分泌されているはずです。
上記のいずれの方法も唾液の分泌に有効ですが、人前で行うのは目立つので注意しましょう。
試すなら、人目のない場所が適切です。
本番中に口の中が乾いたら、普通に飲み物を飲むのが得策です。
緊張と緊張感。
どちらも日常でよく見聞きする言葉です。
それぞれ響きは似ていますが、実際は異なる存在です。
緊張と緊張感を区別していないと、仕事上で誤解や失敗を招くことがあります。
あらためて違いを整理しておきましょう。
緊張とは、自信がないことで生じる心のストレスです。
不慣れ・知識不足・練習不足などで、間違いや失敗を恐れたとき、心にネガティブなストレスが張り詰めます。
緊張がひどくなるにつれて、心身に悪影響が出て、本来の力を発揮しにくくなります。
緊張が過度になると「頭が真っ白になる」「手足が震える」「体調不良を引き起こす」などの不調を引き起こすこともあります。
緊張しない心を持つことは可能です。
場数や成功体験を積み重ねて自信をつけていけば、だんだん緊張しなくなります。
緊張感とは、自信があるときに生じる心のストレスです。
十分な準備や練習をしたうえで真剣に取り組もうとするとき、心にポジティブなストレスが張り詰めます。
一般的な緊張も、適度の範囲なら、緊張感として扱われます。
緊張感は、パフォーマンスを高め、仕事の効率を高めることに貢献します。
思考力や集中力が高まり、本来以上の力を発揮しやすくなります。
緊張と緊張感の最大の違いは「ストレスの種類」です。
あなたの心に広がっているのは緊張でしょうか、緊張感でしょうか。
緊張は不要ですが、緊張感は必要です。
緊張感を生かして、効率的な仕事を実現させましょう。
リハーサルでは自分の弱点を見つけましょう。
最初から最後までスムーズな発表を実現できればいいですが、実際は不器用でぎこちない部分もあるはずです。
いつも言葉に詰まってしまう部分があるかもしれません。
人名や専門用語の中には、発音しにくい言葉もあります。
いつもぎくしゃくした話し方になる部分もあるでしょう。
発表内容が複雑であればあるほど、上手な話し方や説明方法に苦労します。
特に滑舌の悪い人にとっては悩みも多くなるでしょう。
自分の苦手な部分があるのはいいのです。
いけないのは、苦手な部分を放置しておくこと。
リハーサルで自分の苦手な部分が見つかれば、そこを重点的に練習しましょう。
たとえば、言い間違えやすい言葉があるなら、何度も入念に練習しておきます。
練習量に応じて口の動きがなめらかになり、きちんと発音できるようになります。
状況が許すなら、別の言葉に言い換えることも名案です。
難しい言葉より簡単な言葉で話したほうが、話し手・聞き手の双方のメリットになります。
いつもぎくしゃくした話し方になる部分があるなら、スムーズに話せるようになるまで練習します。
表現を工夫したり話すスピードを調整したりすれば、克服しやすくなります。
試験勉強でも、苦手な部分は完全に習得するまで何度も復習するのと同じ考え方です。
人前の発表でも、自分の苦手な部分はスムーズにできるまで何度も練習しておくことが大切です。
部分的に練習量を増やしておけば、苦手な部分は克服できます。
リハーサルの意味は、慣れるだけではありません。
リハーサルは、自分の弱点をあぶり出す意味もあります。
弱点を重点的に練習すれば、ますます全体の完成度が上がり、発表に自信がつきます。
苦手な箇所が得意な箇所になるくらい練習できれば合格です。
結果として、緊張を抑えることにもつながるのです。
緊張をほぐしたいとき、お酒に頼る人もいるかもしれません。
お酒を飲んでほろ酔いになると、ストレスが和らぎ、リラックスが促されます。
お酒の主成分であるエチルアルコールには、交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きを促す作用があります。
たしなむ程度でお酒を飲めば、気分が良くなり、一時的に緊張を忘れられるでしょう。
緊張でつらいとき、お酒を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
しかし、お酒で緊張をほぐすのは誤った対処法です。
理由は2つあります。
第1の理由は、まず仕事中の飲酒は非常識であるということです。
いくら緊張対策とはいえ、仕事中の飲酒は不適切。
「見つからないだろう」「少しくらいなら大丈夫」と思うかもしれませんが、甘い誘惑は断ち切りましょう。
飲んでしまえばわからないように思えますが、アルコールのにおいと不自然な態度でばれます。
アルコールには、心地よい気持ちにさせる一方、思考力を低下させる悪影響があります。
アルコールは、一時的に脳の前頭葉の働きを鈍くさせるため、理性や自制心のコントロールが弱くなります。
本番前にアルコールを飲んで緊張がほぐれたとしても、別の悪影響によってミスや失敗を招くでしょう。
緊張がほぐれるなら、何でも良いわけではありません。
あくまで常識とマナーを守ったうえで、対策に取り組むことが大切です。
仕事中に限らず、試験・試合・面接など、重要な局面では飲酒を控えることが常識です。
緊張対策としてお酒に頼ると、飲酒量が増える傾向があります。
アルコールには習慣性があります。
緊張するたびにお酒を飲むと、癖になり、どんどんお酒の量が増えます。
夜に飲みすぎれば、二日酔いによって生活に支障が生じる可能性もあります。
最悪、アルコール依存症を招く恐れもあります。
「緊張のせいで寝られない」
緊張していると、興奮による覚醒作用のため、寝るのに苦労します。
夜なかなか寝られない。
緊張が強ければ強いほど、眠気も吹き飛ぶことでしょう。
緊張のせいで不眠になったとき、手を伸ばしやすいものが2つあります。
「お酒」「睡眠薬」です。
どちらも不眠の解消に効果はあるものの、利用には注意が必要です。
利用法を誤れば、不眠を解消させるどころか悪化させる可能性があるため、油断は禁物です。
「お酒を飲むと寝やすくなる」と考える人も多いでしょう。
寝る前に少しお酒を飲むと、心にリラックスが広がり、寝やすくなる効果があるのも事実です。
「睡眠導入」という意味では、お酒が役立つ場面もあります。
しかしお酒で寝やすくなるのは、あくまで睡眠導入の段階までです。
寝ることはできても、実際はアルコールの影響で睡眠の質が悪くなることが確認されています。
たとえば、尿意で睡眠中に目が覚めたり、睡眠が浅くなったりなどです。
寝酒に頼る生活が続くと、次第にアルコールが効かなくなり、どんどんお酒の量が増える傾向があります。
夜に飲みすぎれば、二日酔いによって翌日に支障が出る可能性も高まります。
アルコールがないと寝られない状態になれば、イエローカードです。
寝酒が悪いわけではありませんが、量や頻度には注意が必要です。
睡眠を促す薬なら、睡眠薬です。
医師から処方された睡眠薬を飲めば、スムーズに寝やすくなります。
しかし、便利な薬である一方、安易な気持ちで頼るのは良くありません。
睡眠薬には、アルコールと同じく、常習性があります。
普段から睡眠薬に頼った生活を送っていると、次第に睡眠薬がないと寝られない状況になってしまいます。
だんだん睡眠薬が効きにくくなり、量を増やさなければいけない状況にもなります。
睡眠薬の飲みすぎは、最悪、命に関わることもあります。
睡眠薬を利用するなら、用量・用法を正しく守り、必要最小限に抑える心がけが大切です。
睡眠薬を飲みつつ晩酌を楽しみたい人もいるかもしれませんが、適切ではありません。
睡眠薬とお酒の併用は危険を高めるため、避けるようにしてください。
緊張に慣れていないときは、どの聴衆も暗い表情に見えます。
もちろん聞き手によって表情に差はありますが、誰を見てもネガティブな表情に見える。
それは、まだ緊張に慣れていない証拠です。
緊張に慣れていないと、心に余裕がないため、誰を見てもネガティブな表情に見えます。
笑顔の人がいたとしても、思考がネガティブになっていると、小ばかにした笑顔に見えるのです。
ところが場数を踏んでいくうちに、不思議な現象が起こります。
だんだん聴衆が明るい表情になっていくのです。
聴衆が明るい表情に見えてきたら、あなたが緊張に慣れてきた証拠です。
人前での発表に慣れると、心に余裕ができるため、聴衆の表情を冷静で好意的に受け止められるようになります。
すると、いつもより明るい表情が目立って見えるようになる。
また人前での発表に慣れたことで、あなたにも明るい表情が増えたのでしょう。
あなたが笑顔になると、あなたを見た聴衆も笑顔になります。
複数のプラスの要因が重なり、結果として、聴衆が明るい表情に見えてくるのです。
聴衆は、どんな表情であなたの話を聞いていますか。
明るい表情でしょうか、暗い表情でしょうか。
聴衆の表情は、実は自分の心を映し出しているのです。
世間では「緊張は病気ではない」という認識が一般的です。
人なら誰でも緊張を経験します。
スピーチ・プレゼン・面接など、人前で話さなければいけない場面では体がこわばって当然でしょう。
緊張の感じ方に個人差はありますが、多くの人から注目される場面なら、普通は緊張します。
もともと臆病や弱気の性格の人なら、特に緊張しやすいはずです。
しかし、すべての緊張を「性格上の問題」と片付けるには早すぎます。
緊張の様子が、あまりに不自然だったり、生活に支障が出るほど悪かったりするなら、別の可能性を考えたほうがいいでしょう。
それは、病気です。
緊張の中には、病気が原因で引き起こされている場合もあります。
たとえば、社交不安障害・パニック障害などです。
不安神経症の一種ですが、れっきとした病気です。
そのほか、不眠症や自律神経失調症など、緊張とは無関係であるような病気が、間接的に影響している場合もあります。
病気は、気合や根性などの精神論で簡単に対処できるものではありません。
放置や自分勝手な対策では、かえって悪化させることもあります。
病気に必要なのは、正しい治療です。
緊張が生活に支障が出るほど悪化しているなら「性格上の問題」と片付けず、一度医療機関の受診をおすすめします。
緊張に関する悩みで医療機関を受診する場合「精神科」「心療内科」が一般的です。
受診する科に迷ったときは、総合病院の受付で相談してもらうのも1つの方法です。
できるだけ初期状態のうちに受診するほうが、治療も改善も早くなります。
スピーチ・プレゼン・面接。
緊張する場面を乗り越えたらほっと安心するでしょう。
「ようやく終わった。もう自由にしていいよね」
緊張から解放されたときの自由と心地よさは、何とも言えません。
しかし、油断するのはまだ早い。
緊張から解放された後こそ要注意です。
緊張から解放された後は、普段より油断が発生しがちです。
緊張する場面で心身が張り詰めていた分だけ、終わった直後、一気にたるみが押し寄せます。
ほっとしたとき、大事故が発生します。
緊張から解放された直後は、落とし穴にはまりやすい。
いつもなら気づける落とし穴さえ見落としがちです。
今まで努力してきたことが、緊張から解放された直後の油断で、一気に無駄になることがあります。
たとえば、面接が終わった直後です。
面接が終わった帰り道でマナーの悪い態度を見せていると、面接を受けた会社の社員が見ているかもしれません。
悪い話ほど、伝わるのが早いもの。
人事に話が伝わり、不採用を招く恐れがあります。
面接が終わっても、家に帰るまで緊張感を保っておくのが正解です。
緊張から解放されても、しばらく油断しないことです。
重要な局面を乗り越えたら、すぐ緊張を緩めるのではなく、じわじわ緩めるのがいいでしょう。
「念のため注意しておこう」と考えながら、しばらく油断しない状態を続けておきましょう。
メンタルの強さは、緊張するかしないかで判断できません。
メンタルが強い人でも、緊張することはあります。
メンタルが弱い人でも、人前でスムーズに発表できることもあります。
メンタルの強さはどこでわかるのか。
メンタルの強さは、緊張に対する考え方でわかります。
「緊張したくない」と思っているうちは、まだメンタルが弱い。
「緊張したくない」と思っているということは、内心では緊張への恐れがある証拠。
残念ですが、まだ緊張を克服できていません。
では、本当にメンタルが強くなると、どう感じるようになるのか。
「緊張してもいい」と思うようになります。
ポジティブな心で緊張に立ち向かえるようになったときこそ、本当にメンタルが強くなったといえます。
緊張しない心を持つことも大切ですが、前向きに緊張を受け止める心はもっと大切です。
「緊張したくない」と考えるのではありません。
「緊張してもいい」と考えるようになりましょう。
前向きに緊張を受け入れられるようになれば、メンタルが強くなった証拠です。