執筆者:水口貴博

緊張対策に役立つ30の基本知識

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なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。

なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。 | 緊張対策に役立つ30の基本知識

極度に緊張したときの反応は、人によってさまざまです。

大量に汗をかく、手足が震える、息苦しくなる。

なかでも不思議なのは「涙が出る」という反応です。

涙を流す場面といえば、悲しいときや感動したときが一般的です。

悲しくないにもかかわらず、自然と涙が出るのは、不思議な反応です。

なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。

それは、極度の緊張によって交感神経が強く刺激された結果、涙腺が緩くなるからです。

人は、緊張によって交感神経が強く刺激されると、臨戦態勢に向けた反応が出るようになります。

発汗、体温や心拍数の上昇なども、臨戦態勢に向けて交感神経が刺激された結果です。

ただし、極度に交感神経が刺激されると、その影響がさらに広がり、涙腺まで刺激されることがあります。

その結果、悲しくなくても、自然と涙が出るのです。

緊張で涙を流すときは、声を出した激しい泣き方ではなく、涙だけ出る静かな泣き方になるのが特徴です。

ただし、涙腺の緩み方は個人差があります。

少し緊張するだけで涙腺が緩む人もいれば、どんなに緊張しても涙腺が緩まない人もいます。

普段ささいな動揺で目が潤みやすいなら、緊張したときも涙が出やすい傾向があるため、注意が必要です。

緊張による涙を抑える方法

涙を抑えるなら、リラックスを促すのが一般的な方法です。

気持ちを落ち着かせることが、緊張による涙を抑えることにもつながります。

深呼吸・マッサージ・ストレッチ体操。

考え方をポジティブにするだけでも、涙を止める効果があります。

ありきたりな方法ですが、手軽で副作用もなく安全です。

もっと徹底した対策を求めるなら「薬の力を借りる」という選択肢もあります。

いわゆる、精神安定剤です。

精神安定剤は、緊張による涙を抑えることにも効果があります。

本番の数時間前に薬を飲めば、しばらく効果が持続します。

緊張対策に役立つ基本知識(8)
  • 緊張によって涙が出る理由を理解する。
なぜ緊張すると、手足が冷えるのか。

緊張対策に役立つ30の基本知識

  1. 私たちは、緊張の意味や価値を学び忘れている。
  2. 緊張は、私たちの生活と切っても切れない関係。
    むやみに緊張を避けようとすると、生活の質の低下を招く。
  3. なぜ人は、緊張するのか。
  4. 緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確。
  5. 緊張を2種類に分けて考える。
    「適度な緊張」と「過度の緊張」。
  6. 緊張する場面の、7つの代表例。
  7. 緊張がもたらす4つの効果。
  8. なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。
  9. なぜ緊張すると、手足が冷えるのか。
  10. なぜ緊張したとき、あくびが出るのか。
  11. 緊張すると、げっぷが出やすくなる原因とは。
  12. 緊張は、遺伝が関係しているのか。
  13. 緊張に強くなるための3つの精神。
    「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」。
  14. 緊張対策になる食べ物。
  15. 緊張する原因を把握しないと、正しい対策も立てられない。
  16. 十分な睡眠を取っておかないと、緊張しやすくなる。
  17. 仕事を後回しにする癖は、過度の緊張を招く原因。
  18. 気合と緊張の違いは紙一重。
    違いを分ける要素とは。
  19. 緊張が過度になる原因は、エゴイズム。
  20. 適度の範囲は、状況に応じて変化する。
    変化をもたらす3つの要因とは。
  21. 原稿の棒読みは、緊張した態度より、印象が悪い。
  22. 緊張で口が渇いたとき、唾液の分泌を促す3つの対処法。
  23. 緊張と緊張感を、きちんと区別する。
  24. リハーサルの意味は、慣れるだけではない。
    自分の弱点をあぶり出す意味もある。
  25. お酒で緊張をほぐすのは誤った対処法。
  26. 緊張による不眠を、お酒や睡眠薬で解消させるのは要注意。
  27. 聴衆が明るい表情に見えてきたら、あなたが緊張に慣れてきた証拠。
  28. すべての緊張を「性格上の問題」と片付けない。
    緊張の中には病気が関係しているものもある。
  29. 緊張から解放された後こそ要注意。
  30. 「緊張したくない」と思っているうちは、まだメンタルが弱い。
    「緊張してもいい」と思うようになれば、本当に強くなった証拠。

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