執筆者:水口貴博

緊張対策に役立つ30の基本知識

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緊張は、遺伝が関係しているのか。

緊張は、遺伝が関係しているのか。 | 緊張対策に役立つ30の基本知識

緊張に遺伝は関係しているのでしょうか。

もともと緊張しやすい人もいれば、あまり緊張しない人もいて、個人差を感じることが多いのではないでしょうか。

さほど人前で発表する場数を踏んでいなくても、すらすら人前で話せる人もいます。

実のところ緊張しやすさには、遺伝も関係しています。

人のDNAには、緊張に関する遺伝子の存在が確認されています。

現在のところ、緊張に関する遺伝子は、大きく分けて2種類が報告されています。

  • 緊張しやすいS型遺伝子
  • 緊張しないL型遺伝子

「緊張する遺伝子」と「緊張しない遺伝子」が別に存在して、その割合によって緊張のしやすさが決定するとされています。

さらにS型とL型の組み合わせから、次の3タイプに別れます。

  • S遺伝子だけもつSSタイプ
  • S遺伝子とL遺伝子をもつSLタイプ
  • L遺伝子だけをもつLLタイプ

生まれつき緊張に強い人と弱い人が存在していることが、遺伝子からも証明されています。

人種による傾向もあります。

欧米人は、緊張しにくいL型遺伝子が多い一方、アジア人は、緊張しやすいS型遺伝子が多い傾向があります。

親が緊張しやすい性格なら、子どもにも遺伝している可能性は、少なからず考えられるでしょう。

ただし、遺伝が緊張のすべてを決定しているわけではありません。

緊張に遺伝が影響するのは、あくまで一部です。

緊張は、先天的な要因より後天的な要因のほうが重要です。

生まれた後の環境や経験によって、緊張は克服することが可能です。

特に大きく影響するのが「場数」と「成功体験」です。

最初は人前での発表に緊張していても、場数と成功体験を積み上げていくことで緊張に強くなれます。

遺伝のせいにするのではありません。

結局のところ、自分次第です。

遺伝による影響は微々たるものにすぎません。

緊張に対する反応は、遺伝による影響より遺伝以外の影響のほうが、はるかに大きい。

「緊張対策は、場数に始まり場数に終わる」と言っても過言ではありません。

きちんと場数と成功体験を積み上げていけば、誰でも緊張に強くなることが可能です。

緊張対策に役立つ基本知識(12)
  • 緊張を遺伝のせいにせず、場数と成功体験を増やして、慣れるようにする。
緊張に強くなるための3つの精神。
「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」。

緊張対策に役立つ30の基本知識

  1. 私たちは、緊張の意味や価値を学び忘れている。
  2. 緊張は、私たちの生活と切っても切れない関係。
    むやみに緊張を避けようとすると、生活の質の低下を招く。
  3. なぜ人は、緊張するのか。
  4. 緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確。
  5. 緊張を2種類に分けて考える。
    「適度な緊張」と「過度の緊張」。
  6. 緊張する場面の、7つの代表例。
  7. 緊張がもたらす4つの効果。
  8. なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。
  9. なぜ緊張すると、手足が冷えるのか。
  10. なぜ緊張したとき、あくびが出るのか。
  11. 緊張すると、げっぷが出やすくなる原因とは。
  12. 緊張は、遺伝が関係しているのか。
  13. 緊張に強くなるための3つの精神。
    「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」。
  14. 緊張対策になる食べ物。
  15. 緊張する原因を把握しないと、正しい対策も立てられない。
  16. 十分な睡眠を取っておかないと、緊張しやすくなる。
  17. 仕事を後回しにする癖は、過度の緊張を招く原因。
  18. 気合と緊張の違いは紙一重。
    違いを分ける要素とは。
  19. 緊張が過度になる原因は、エゴイズム。
  20. 適度の範囲は、状況に応じて変化する。
    変化をもたらす3つの要因とは。
  21. 原稿の棒読みは、緊張した態度より、印象が悪い。
  22. 緊張で口が渇いたとき、唾液の分泌を促す3つの対処法。
  23. 緊張と緊張感を、きちんと区別する。
  24. リハーサルの意味は、慣れるだけではない。
    自分の弱点をあぶり出す意味もある。
  25. お酒で緊張をほぐすのは誤った対処法。
  26. 緊張による不眠を、お酒や睡眠薬で解消させるのは要注意。
  27. 聴衆が明るい表情に見えてきたら、あなたが緊張に慣れてきた証拠。
  28. すべての緊張を「性格上の問題」と片付けない。
    緊張の中には病気が関係しているものもある。
  29. 緊張から解放された後こそ要注意。
  30. 「緊張したくない」と思っているうちは、まだメンタルが弱い。
    「緊張してもいい」と思うようになれば、本当に強くなった証拠。

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