なぜあなたは疲れるのか。
それは「いい人」になろうとしているからです。
みんな「いい人」になろうとしたがります。
いい人になるのが良いことだと思っています。
たしかに嫌な人になりたいと思う人はいません。
嫌な人よりいい人になりたいと思うのは当然のことですね。
できるだけ良いイメージを持たれたい。
人間関係では、嫌な人よりいい人のほうが間違いなく人気です。
少しでもいい人になろうとする人が多いはずです。
しかし、実際はどうでしょうか。
いい人になろうとするのは、言うのは簡単ですが、実に大変なことです。
気に入らないことがあっても、愚痴や不平不満を言えなくなります。
いつもにこにこしていなければいけません。
できない仕事があっても、行きたくない飲み会があっても、断れません。
断りたくても断れなくなり、逃げたくても逃げられなくなります。
嫌な態度を見せられなくなり、いつもにこにこしなければいけなくなります。
これではストレスがたまるばかりです。
誰でも愚痴や不平不満を言いたくなることはあります。
にこにこできないときもあるし、暗い顔やむっとした表情になることもあります。
断りたいときもあるし、逃げたいときもあります。
態度や言葉遣いが雑になることもあるし、いらいらした態度を見せることもあります。
演じ続けなければいけないうえ、少しでも感じの悪いことをしようものなら、一気に叩かれるのです。
これほど窮屈なことはありません。
いったん「いい人」というイメージができると、ますます厄介です。
良いイメージを保つためにずっと注意しなければいけなくなり、強い緊張が強いられます。
何かの過失があってイメージが崩れたとき「あの人はそんな人だったの?」と幻滅されます。
今までのイメージが良かった分、一気に最悪のイメージに突き落とされるのです。
いい人になろうとするのは、なかなか苦労が多くて大変なことなのです。
いい人になろうとするのをやめることです。
できない仕事は、きちんと断りましょう。
評価が落ちても、事実なら仕方ありません。
行きたくない飲み会も、断りましょう。
付き合いの悪い人と思われてもOKです。
逃げたいときは逃げましょう。
自分の身を守ることも大切です。
たまには愚痴や不平不満を言うこともあっていい。
嫌なことがあれば、誰でも愚痴や不平不満が出て当然だし、それが人間らしいことです。
たまには感じの悪いことをしてもいいと思うことです。
人間ですから、感情的になることもあるし、言葉遣いが悪くなることもあります。
いらいらして態度が悪くなることもあるし、うっかりがあって恥ずかしい失敗をすることもあります。
ときどき感じの悪い自分になることを許しましょう。
「人間だからそういうこともある」と思えばいいのです。
「10割のいい人」ではなく「7割のいい人」くらいでちょうどいいのです。
3割くらいはNGがあってもよしとします。
許容範囲を設ければ、肩の力が抜けるし、楽に生きられるのです。