品のある人もない人も、気の利いたことはします。
気の利いたことができる人は、仕事ができる人です。
誰かがやるだろうと放置せず、きちんと自分から動けるのは素晴らしいこと。
細かなところまでよく気がつき、率先して動ける人は一目置かれます。
上司からも周りからも好印象です。
気の利いたことは、できないよりできたほうがいいのは間違いありません。
しかし、品のある人とない人とでは、気の利いたことをした「後」に違いがあります。
品のない人は、気の利いたことをします。
職場の仕事で、誰かがやらなければいけないけれど、誰も手をつけていないことに気づいたら、率先してやります。
ここまではいいのですが、残念なのは、この後です。
「誰もやっていなかったので私がやっておきました」と上司にアピールします。
「私は気が利く人間です」と言わんばかりの言い方です。
もちろん気の利いたことができるのは素晴らしいのですが、惜しいところがあります。
気の利いた仕事も、露骨なアピールがあると台無しです。
露骨なアピールにはわざとらしさがあり、品がありません。
「誰もやっていなかったので」という一言も余計です。
周りの人が聞いたら、遠回りに責められているように聞こえ、いい気がしないでしょう。
「みんな、だらしないなあ」と言っているようにも聞こえます。
周りを落として、自分を上げるような印象があるのです。
品のある人は、気の利いたことをこっそりします。
誰も手をつけていないことがあれば、自発的に行います。
困っている人がいれば、さっとフォローします。
掃除や片付けが行き届いていないところがあれば、自分が率先して行います。
気の利いたことをしたと、自分からずけずけアピールすることはありません。
上司から「おやっ?! きれいにできているね。誰がやってくれたの?」と聞かれたとき、初めて自分がやったことを伝えます。
気の利いたことするときは、仕事をしつつも、人に気を遣わせないことが大切です。
このさりげなさが、品につながっていくのです。