苦情を伝えるときは、品のあるなしに関わるポイントの1つです。
上品な人であっても、苦情を伝えることはあります。
「これをやめてほしいな」「ここを改善してほしいな」と思うことは誰にでもあることです。
品のある人とない人とでは、苦情の伝え方に大きな違いがあります。
品のない人は、いきなり苦情を伝えます。
「絶対おかしいです!」
「ここを直してください!」
「今すぐ対応してください!」
ストレートに苦情を口にします。
いきなり苦情を伝えると、感情的な言葉になりがちです。
感情的な言葉はとげが含まれ、相手を不快にさせます。
相手も人間です。
自分に非があったとしても、いきなり感情的な言葉を浴びせられると、むっとします。
「助けたい」「何とかしたい」という気持ちがそがれます。
言い方によっては、トラブルに発展することも珍しくありません。
いくら相手に非があるとはいえ、苦情の伝え方には注意が必要なのです。
上品な人の場合、いきなり苦情を伝えるのではなく、まずクッション言葉から入ります。
「ご気分を悪くされたら申し訳ないのですが」
「ちょっと気になることがありまして、今よろしいでしょうか」
「少々困っていることがありまして、ご相談があるのですが」
クッション言葉があると、相手は「何かあるのかな」と心の準備ができます。
クッション言葉を入れてから苦情を伝えると、相手は心の準備ができている分、すんなり受け入れられます。
「助けたい」「何とかしたい」という気持ちも強くなり、物事がスムーズに運ぶのです。
苦情の内容は同じでも、クッション言葉があるかないかで、相手が受ける印象は変わります。
クッション言葉があるだけで、丁寧な印象がぐっとアップします。
相手に非があるからといって、乱暴な言葉遣いでいいというわけではありません。
人間対人間で理解するためには、コミュニケーションが大事です。
苦情を伝える場面はデリケートであるため、言葉遣いには注意するに超したことはないのです。