面白いネタがあるなら、何度も使いたいと思うでしょう。
「同じネタは何度でも使いたい」
「もう一度言って、相手に笑ってもらいたい」
「前回ウケたネタだから、きっと今回もウケるだろう」
そう思う人も多いのではないでしょうか。
もちろん同じネタであっても、別の人に言うならまだいいのです。
相手にとっては初めて聞くネタなので、純粋に楽しめるでしょう。
相手はにこにこ楽しんでくれ、楽しんでくれた相手を見て、自分も満足できるでしょう。
しかし、同じ人に同じネタを使うのはマナー違反です。
面白いネタも、2回目からは平凡になるからです。
1回目は笑ってくれたとしても、2回目は白けるでしょう。
同じネタを言ったところで、相手はすでに知っているネタなので、面白さが半減します。
「その話は前にも聞いたよ」と思われ、会話のテンションを下げてしまいます。
場合によっては、かえって評価を落とすこともあります。
「進化していないね」
「時間が止まっているね」
「ほかにネタがないのですね」
評価が下がるくらいなら、まだ言わないほうがましです。
なにより同じネタばかり使っていると、ユーモアのセンスも磨かれません。
録音した音声を繰り返し流しているのと同じこと。
簡単ですが、相手のためにも自分のためにもなりません。
機械的に同じことを言うだけでは、脳の成長も止まります。
仮に同じネタを言って笑ってくれたとしても、それはお付き合いです。
本当に楽しくて笑ってくれたかは、疑問です。
笑わないと場が白けるので、相手が気遣って、義理や社交で仕方なく笑ってくれただけ。
本当に心から楽しんでくれたのとは別と考えておくほうがいいでしょう。
ウケたネタであればあるほど、何度も使いたくなりますが、我慢することです。
同じ人に面白いネタは1回しか使えないと考えておくほうがいいでしょう。
相手を楽しませるなら、常に新しいネタを使うのがマナーです。
常に新しいネタを探すのは、なかなか大変です。
時間もかかり、手間暇もかかります。
だからこそ、ユーモアのセンスも研ぎ澄まされていきます。
惰性に流されず、自分に厳しくしておくことが大切です。
どうしても同じネタを使いたいなら、アレンジを加えるのがマナーです。
テーマや話し方を変えるなどのアレンジを加えておけば、ネタの基本は同じでも、実質は別のネタになります。