人は誰でも「自分が正しい」と思います。
「そう思いたい」という傾向もあります。
自分の生き方を否定するのは自分を否定することになるため、正しいと思いたいと思う傾向があります。
その考えが、自分に向かうだけならいいのですが、時として、他人に向かうことがあります。
わが子です。
たとえば、自分が医者として仕事をしていれば「わが子にも医者になってもらいたい」と思います。
自営業をしていれば「家業を継がせたい」と思います。
特に、定年退職を無事に迎えた親は、そう思いがちです。
「自分がうまくいった生き方だから間違いない」と思い、子どもにも同じ生き方を強要してしまうのです。
しかし、親と同じ生き方が子どもに合うかというと、別問題です。
わが子とはいえ、あくまで別の人間です。
親とは、生まれも育ちも人間関係も違いますから、親とは別の可能性を秘めているでしょう。
自分の生き方を子どもに押し付けるのは、親のわがままです。
子どもは生き方が窮屈になって気力を失い、かえって可能性を失うのです。
親がすべきことは、応援です。
「好きな道を選びなさい」
「自分の信じる道を進みなさい」
生きる道は、子どもに決めさせるのが一番です。
子どもには、子どもの人生があります。
親は、子どもの意思を尊重することです。
子どもは、親から応援されることを、なにより喜びます。
「親から愛されている。認められている」と感じるからです。
その気持ちが子どもに伝われば、やる気を出して行動します。
結果として、子どもの人生もうまくいくのです。