私は、汗かきです。
それを自覚したのは、高校生のころのある定例会がきっかけでした。
私が登校していた高校では、毎週月曜日に大規模な朝礼がありました。
全校生徒全員が運動場に出て、こまごました報告をした後、校長先生の話を聞くという流れです。
しかも、校長先生の話が、長いのです。
まだそれはいいのですが、困ったのは、夏場でした。
真夏の強い日差しの中、立ち続けていると、滝のように汗をかくのです。
このときです。
周りにたくさんの生徒がいるのですが、私の背中だけ、びっしょりになっています。
それがきっかけで「自分は汗をかきやすい体質なんだな」と自覚するようになったのです。
校長先生の話が終わると、友人から「背中の汗がすごいよ」と笑われるのも、定例でした。
しかし、そう言われても、汗は自然に出るものです。
体全身の汗を、一度に抑える方法があります。
ポイントは、首筋です。
たとえば「冷却シート」を首の後ろに張ってみましょう。
首もとは、冷感効果が高い場所です。
首周りは、たくさんの神経が集中して通っています。
首周りを冷やすと、神経が冷やされて、冷たい刺激が脳に伝わります。
脳は「寒いなあ」と勘違いして、一時的に全身の汗が止まるようになるのです。
首だけ冷やしているにもかかわらず、体全身が冷たくなったように感じ、汗の量が減るのです。
こうした方法を「局所冷却法」と呼びます。
冷却シートがなければ、水で湿ったタオルを首に巻くだけでも、大変効果があります。
熱中症の予防や応急処置にも活用できますから、ぜひ覚えておきましょう。