化粧品の成分表示を見ると「防腐剤」が入っていることに気づきます。
防腐剤とは、微生物の活動や増殖を抑え、腐敗を防ぐ薬剤のことです。
体によいのか悪いのかと聞かれれば、もちろん悪い影響があります。
なくせばいいと思いますが、そう単純にはいきません。
もし化粧品の中に防腐剤が入っていなければ、どうなるでしょうか。
化粧品の中で菌があっという間に繁殖して、品質が落ちてしまいます。
状況によっては、たった3日で菌が大量に繁殖して、品質がダメになってしまこともあるのです。
品質が落ちるだけならまだいいほうです。
劣化した化粧品が、逆に皮膚に悪影響を与える可能性もあります。
防腐剤は肌に悪影響があるとはいえ、防腐剤がなければ、もっと悪影響が出てしまうのが現実です。
そういう事情を考えると、防腐剤の存在を完全否定するわけにもいかないのです。
化粧品業界で使われる防腐剤は、十分に安全性が確認されたものが使われています。
肌に安全な種類が厳選され、影響の出ない量の範囲内で使われています。
古くから使われている実績もありますから、ひどく神経をとがらせる必要はないでしょう。
ないほうが望ましい防腐剤ですが、化粧品の品質を保つために、やむなく必要とされます。
大切なことは「パッケージに書かれた使用量」を正しく守ることです。
パッケージに書かれた使用量は、化粧品の効果だけではありません。
防腐剤が肌に悪影響を出ない量の目安でもあります。
防腐剤を必要以上に恐れず、パッケージに書かれた使用量を、正しく守りましょう。