「高機能な化粧品を使っていると、肌が怠けてしまった」
そんな声を耳にすることがあります。
高保湿をうたう化粧品や美白を促す化粧品などです。
そうした高機能の化粧品の力に頼っていると、肌が怠けてしまい、本来の肌機能が弱くなるというのです。
私の女友達からも「高機能な化粧品を使っていたら肌が怠けた」という話を、実際に耳にしたことがあります。
実体験には、説得力があります。
実感があるなら、事実ではないかと思いますね。
やはり本当に怠けてしまうのでしょうか。
いいえ、違います。
結論から言えば、高機能な化粧品を使うことで、肌が極端に怠けることはありません。
肌が本当に怠けるなら、世の中の女性たちは、今ごろ大変なことになっているに違いありません。
そうではありませんね。
もちろん高機能な化粧品を使うことによる、肌機能への衰えがまったくないとは言い切れませんが、その影響は微々たるものです。
少なくとも、私たちがはっきり実感できるレベルではありません。
新陳代謝、皮脂の分泌、メラニンの生成などは、もともと体に備わっている機能です。
筋肉のように鍛えれば、見違えるほどパワーアップということもなければ、サボれば衰えることもありません。
では、なぜ肌の機能が弱くなったという声をよく耳にするのでしょうか。
その多くは、単純な理由です。
実のところ、加齢、季節変化、ストレスなどの影響なのです。
化粧品を使い続けていくうちに年を取り、肌の機能が衰えたと感じるようになったのです。
寒い季節になれば、肌の乾燥が進み、肌がかさついて、皮脂の分泌量が減ったように感じます。
また、不規則な生活や食生活が乱れると、新陳代謝のリズムが崩れ、肌がかさついたり吹き出物が増えたりします。
こうした悪影響を「化粧品のせいだ」と誤解している場合が、大半なのです。