テーブルクロスの上にこぼしたコーヒーは、時間が経つにつれて、落ちにくくなります。
染み込んでしまい、洗っても取れなくなります。
メイクも似たような状態です。
「メイクの色素が肌に染み込むことはないだろうか」と、不安になったことはありませんか。
リキッドタイプのファンデーションは、水分量が多いため、肌に染み込んでも不思議ではないと思います。
結論から言えば、メイクが肌に染み込むことはありません。
メイクの染料は、肌に染み込めるほど、小さな分子ではないからです。
化粧水や乳液は、あらかじめ分子を小さくしているため、よく染み込みます。
たとえ染み込んだとしても、きちんとクレンジングと洗顔をすれば、きれいに落とせます。
ましてや、染み込んだメイクの一部がしみになることもありません。
そもそも染み込んだメイクとしみとは、別のものです。
しみは、メラニン色素が肌の中で色素沈着を起こしているものであり、メイクの色素が残ったものではありません。
常に肌は新陳代謝を繰り返し、下から上へと角質が押し上げられています。
色素が深く染み込んだとしても、いずれ自然と剥がれ落ちます。
メイクの色素が染み込んで、しみに変わる心配はありません。
ただし、分厚いメイクやメイクの落とし忘れなどの影響で、しみができやすくなることなら、考えられます。
肌は呼吸をしませんが、長時間のメイクは、多少は肌に負担をかけるものです。
負担の大きさによっては、肌の新陳代謝が乱れ、肌に何らかの不調を来す場合があるのです。
いくらメイクの色素がしみにならないとはいえ、メイクを落とさない理由にはなりません。
寝る前には、きちんとクレンジングをして、メイクを落としておくことが大切なのです。