友人・知人と一緒に食事をしたとき、お会計はどうしていますか。
「割り勘にするか。おごりにするか」
まずここで悩みます。
もちろん状況や相手の地位、性別などにもよるでしょう。
しかし、本当に人付き合いがうまい人は、初めから結論は出ています。
割り勘はせず、積極的におごろうとします。
たしかに割り勘は楽です。
自分で食べた食事の料金を自分で払うというのは、当然です。
「自分の分は自分で払いました。文句はないよね。後腐れはないね」ということになります。
きれいに割り切ってしまうことで、食事の後には後腐れがありません。
後腐れがないため、逆に薄い人間関係になります。
心の詰まりもないので、別れやすくもなります。
人間関係は、後腐れがあったほうがいい。
そのためには、おごってください。
あなたが思い切っておごることで、素晴らしい印象になります。
「優しい」
「太っ腹だ」
「器の大きな人だ」
あなたに対してよい印象を持つこと間違いなしです。
それだけではなく、心理的な借りもできます。
「おごってもらって申し訳ないな。どこかでお返ししなければ」という気持ちが残ります。
後腐れができます。
食べたものはすぐなくなりますが、おごられた記憶は、長く残り続けます。
誰でも泥棒にはなりたくないので、おごってもらったまま別れをしてしまえば、食い逃げのように思います。
自分を正当化させるためにも、借りたものはきちんと返そうという気持ちがあります。
「おごってもらったら、どこかでお返しをする。それまでは離れられない」ということになります。
そういう心理があなたと相手とを別れにくくさせ、人との結びつきを強くさせます。
特に大切な人こそ、ぜひおごりましょう。
おごりを軽く見ないでください。
これは、人間関係の素晴らしい知恵です。
好印象と人間関係とを長続きさせる賢い方法なのです。