公開日:2008年4月29日
執筆者:水口貴博

上手にわかりやすく説明する30の方法

15

「してはいけない」で説明すると、元気がなくなる。「しよう」で説明すると、元気が出てくる。

「してはいけない」で説明すると、元気がなくなる。「しよう」で説明すると、元気が出てくる。 | 上手にわかりやすく説明する30の方法

街を歩いていると、次のような言葉を目にします。

私は言葉を扱う人間として、残念だなと思う表現です。

さて、どこがよくないのか、おわかりでしょうか。

「タバコを吸ってはいけない」

「ポイ捨てをしてはいけない」

「お酒の飲みすぎはいけない」

「食事の食べすぎはいけない」

「仕事のしすぎはいけない」

どれも間違ってはいません。

内容としては、どれも正解です。

しかし、読んでいて、元気がなくなりませんか。

「あれもダメ。これもダメ」と言われると「どうすればいいんだ。何もできないじゃないか」と思います。

否定した言葉、禁止された言葉を聞き続けると、私たちは元気がなくなり、行動する気持ちがうせてしまいます。

否定する言葉は、元気を奪います。

間違っていない言葉ですから「悪い」とは指摘しにくいものです。

しかも「するな」と言われると、したくなるのが人間です。

こういう否定した言葉により、人々の元気を奪っているだけでなく、むしろ事件を増やしているのではないかと懸念してしまいます。

このちょっとした表現の違いにおける心の変化に、気づきました。

私が文章の説明をする際には「否定」で説明するのではなく「肯定」で説明するようにしています。

読者の元気を奪いたくないし、読んで元気になるような文章を書きたいからです。

上に挙げた言葉を、肯定した言葉に変えると、次のようになります。

「タバコより、空気を吸おう」

「タバコの吸い殻は吸い殻入れに入れよう」

「お酒より、水を飲もう」

「食事は、腹八分目で抑えよう」

「切りのいいところで、仕事を区切ろう」

いかがでしょうか。

明るく前向きな表現に変わりましたね。

読んでいてなんだか、元気が出てきませんか。

「こうすればいいんだ」と、明るい未来がぱっと開ける気がします。

肯定する言葉は、人に元気を与えます。

説明をするときには、常に、肯定した言葉を使いましょう。

話を聞いた後に、聞いた人が元気にならないと、うまく説明できたとは言えないのです。

上手にわかりやすく説明する方法(15)
  • 「してはいけない」より「しよう」という言葉で説明する。
説明する側が、要点を強調する工夫を凝らす。

上手にわかりやすく説明する30の方法

  1. 言葉を短くするだけでいい。
  2. 大切なことから話し始める。
    足りなければ、あとから付け加えればいい。
  3. 鉛筆より、ボールペンを使うほうがいい。
  4. 小さな声で発言しない。
    大きな声で発言する。
  5. 読書の際の線引きで、大切な部分を見抜く練習をする。
  6. 本とは、1%のキーワードと、99%の補足説明。
  7. 「箇条書き」を使えば、わかりやすい説明になる。
  8. 長い説明の前には、ポイントの数を宣言しよう。
  9. 「ですます口調」で言い切ると、わかりやすくなる。
  10. 日記は短いほうが、説明もうまくなる。
  11. 社会人になると日記を書く暇すらない。
    学生時代こそ、日記を書くチャンス。
  12. 結論から話をすると、説明がわかりやすくなる。
  13. じらさない。
    回りくどい話をしない。
  14. 否定した説明は、わかりにくい。
    肯定した説明が、わかりやすい。
  15. 「してはいけない」で説明すると、元気がなくなる。
    「しよう」で説明すると、元気が出てくる。
  16. 説明する側が、要点を強調する工夫を凝らす。
  17. 説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。
  18. 「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。
  19. 強調言葉を使いすぎるくらいなら、言わないほうがまだいい。
  20. 説明が上手な人は、抽象的な言葉は使わない。
    具体的な言葉を使って説明する。
  21. 接続助詞を使わず「。
    (句点)」を使えばいい。
  22. 固有名詞を、いきなり使わないこと。
  23. 「要は」という表現は、1つの説明で1回しか使えない表現。
  24. 先に結論を、黒板に書く。
  25. 著者の体験を交えて話をすると、忘れにくくなる。
  26. カタカナ言葉を使いすぎない。
  27. 「あり得ない表現」を使わない。
  28. 誰もが知っている言葉を使う。
    専門的な用語は使わない。
  29. 落ち着いた話し方は、自信の表れ。
  30. 大げさな表現を使って、相手の心を衝動的にさせない。

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