私が説明する際に気をつけているのは「大げさな表現を使わない」というルールです。
作家として、最低限のマナーだと思っています。
大げさな表現をすると、表現効果が強いように思えます。
しかし、実際は、説明の信用度が一気に下がってしまいます。
話が軽くなり、本当の話も、信じてもらえなくなります。
大げさな表現による衝動的な行動は、後悔される場合が多いからです。
事実、大げさな表現は「一時的な興奮作用」があります。
興奮すると気持ちが高ぶり、自制心を失い、判断が狂います。
私も、次のような大げさな言葉に乗せられ、何度も判断ミスをしたことがあります。
「世界で初!」
「今しかない!」
「残り5つだけ!」
「最初で最後のチャンス!」
「今まで見たこともない!」
「お見逃しなく!」
デパートのバーゲン、テレビショッピングで聞く言葉ですね。
こういう大げさな言葉を聞けば、興奮して、つい衝動的に行動してしまいます。
衝動買いを誘うショッピングは、まだかわいいのですが、大切な人生の道のりを、衝動的に判断してほしくありません。
私が大げさな表現を使いたくないのは、人生を衝動的に行動してほしくないからです。
大げさな表現で、衝動的になった行動や判断が、一生を台無しにする可能性もあります。
伝えたい熱い気持ちがあり、大げさに表現したい気持ちがあっても、それを抑えます。
落ち着いた心が、一番重要です。
「大げさな表現を使わない」というのは、わかりやすい説明をすると同時に、必要なマナーです。
大げさな表現を使わないほうが、信用されます。
落ち着いた言葉は、飾り気こそないですが、長く愛される言葉になります。