これまでにない新しい技術、商品、サービスの説明では、専門的な用語が登場しがちです。
説明が下手な人は、自分の立場になり、いつも使っている専門的な用語を使って話してしまいがちです。
自分が開発した商品は、自分が一番よく知っているので、専門的な用語も当たり前に話してしまいます。
説明をする側は知っているけれど、説明を受ける側は初めて聞く言葉なので、困惑します。
ここで、温度差ができるのです。
初めて聞く言葉が1つでも登場すると、説明を受ける側は負荷がかかります。
「どういう意味なのか」を理解するために考え、言葉と意味とを結びつける作業が、素早く必要になるからです。
聞きやすい話、わかりやすい説明では、専門的な用語を使って話をするのは気をつけましょう。
プロの作る広告では、難しい言葉を使わない工夫をしています。
広告は、若い人からお年寄りまで多くの人が目にします。
日本語が片言しか話せない、外国人が見ていることもあるでしょう。
プロが作る広告では、誰が見てもわかるような表現を徹底しています。
JR東海のキャンペーンポスター『そうだ、京都、いこう』という一言は、まさに全国民に通じる言葉です。
言葉を短くし、もちろん難しい言葉や専門用語は使いません。
漢字で書けるところを、ひらがなで書くのは、読みやすくするためです。
読みやすく、すっと心に入ってくる言葉は、ひらがなです。
わかりやすく説明するためには、誰もが理解できる言葉を使って説明をすることです。
誰もが知っている言葉を組み合わせて、奥の深い話ができることが、本当の知性なのです。