説明上手な人は、聞き手が求める「どこが大切なのか」という探す作業を、少なくさせる話し方をしています。
強弱のない平坦な説明は、わかりにくいものです。
話の一部始終を聞かないと意味がわからない言葉は、聞き手を疲れさせます。
聞き手に一目で「ここが大切だ」とわかるような工夫をすることが必要です。
そのためには「文字」として表現することです。
それに加えて「結論を初めに伝える」というテクニックをあわせて活用します。
では、説明上手な先生は、わかりやすく説明をする際に、どうするのでしょうか。
結論を黒板に書いてから、説明を始めます。
「先に黒板にポイントを書く」という点が大事です。
黒板に書いた言葉は、これから話すであろう話の要約です。
黒板に書くことで、文字として目に見えます。
そのうえ、初めに結論を書くことで、聞いている人は頭の中が整理しやすくなります。
「体の健康のためには、色の濃い野菜を食べる」
「勉強は、夜より、朝にする」
「人間関係のストレスは、他人を気にしすぎることから始まる」
「ダイエットのためには、食べるより動く」
こうした結論を、いきなり黒板に書いてしまいます。
見ている人は驚くかもしれませんが、かまいません。
最初に黒板に書いておくと、見ている人や聞いている人はどきどきします。
「これが言いたい主張なんだな」「これがポイントなんだな」とわかり、話をうなずきながら聞くことができるのです。
結論を先に伝えることで、不思議なことに、聞いている人は話に吸い込まれるのです。