外国から入ってきた言葉を、日本語では一般的に「カタカナ」で表記します。
物語を意味する「ストーリー」という単語は、英語の「story」からきています。
携帯を意味する「モバイル」という単語も、英語の「mobile」からきています。
わかりやすい説明を心がけるとき、このカタカナ言葉には要注意です。
使いすぎると、一部の人たちに理解できない場合があるからです。
カタカナ言葉を避ける理由は、以下のとおりです。
たとえば、以下のような説明を聞いて、どのような印象を受けますか。
「今回のトークでは、こうしたシーケンスでストーリーをスローに進めたいと思います」
「このユニークなツールは、タイムマネジメントを必要とするビジネスパーソンにマッチしています」
「モバイルではデフォルト・セッティングのため、ボタン操作の前にはディスプレイもダブルチェックしてください」
外国語に堪能な人なら理解できますが、わからない人は理解できません。
特に外国語が得意な人は、自分の語学力をひけらかそうと、積極的にカタカナ言葉を使いたがります。
そういう人に限って、わかりにくい説明になっている場合があるのです。
わかりやすい説明を心がけるなら、カタカナをできるだけ使わず、ひらがなを使った説明を心がけることです。
「スロー」と言いたくても「ゆっくり」という表現を使います。
「ストーリー」と言わず「物語」という単語を使います。
「シーケンス」は使わず「流れ」という言葉を使います。
「トーク」という言葉も一般的ですが「話」というほうがすっと頭に入ってきます。
もちろん外国の言葉がいけないと言っているわけではありません。
ただ、外国語を知らない人もいるということです。
そういう人のために、使いすぎには気をつけることです。
「わかりやすい説明」をする人は、カタカナ言葉を使いすぎないように気をつけましょう。