「なかなか成長できない」
「なかなかレベルアップできない」
その原因は、今のやり方に固執しているせいかもしれません。
壁を乗り越えるには、いったん今のやり方を手放し、新しい方法に挑戦することが必要になるケースがあります。
たとえば、フォームをがらりと変えてみたり、これまでとはまったく異なる新しい手法に挑戦してみたりです。
少しだけ変えるならともかく、大幅な変更を加えるものだったり、まったくゼロから始めるようなチャレンジだったりするのです。
そんなとき「今さら変えたくない。今までこのやり方でうまくいっていたんだ」と拒む人もいます。
たしかに慣れた方法を手放すのは強い抵抗を感じるものです。
過去に成果を挙げた経験があると「今後もうまくいくはずだ」「うまくいかないのは努力が足りないせいだ」と考えがちです。
しかし、今のやり方に固執していては成長が見込めません。
その姿勢は、壁を乗り越える妨げとなります。
過去の成功体験は、あくまで過去の話です。
壁を乗り越え、次のステップに進むためには、新しい自分に生まれ変わる覚悟で、思い切った挑戦が必要になるケースがあります。
たとえば、プロ野球のバッター選手が、伸び悩んでいる打率を改善するため、新しいフォームに挑戦することがあります。
最初は従来のフォームと大きく異なっているので、強い違和感を覚え、結果もなかなか出ません。
「かえって悪くなっているんではないか? 以前のフォームのほうが良かったのではないか?」と感じる時期が続きます。
しかし、新しいフォームが体になじんでくると、徐々に結果が出始めます。
やがて以前より高い打率を記録できるようになるのです。
かのイチロー選手も、プロ入り後、バッティングフォームを何度も変えています。
彼は、2004年のメジャーリーグで年間最多安打記録を打ち立てました。
その功績の裏には、それまでのフォームを何度も微調整した挑戦があったのです。
まさに変化を恐れず、新しいフォームに柔軟に対応していた証拠といえるでしょう。
壁を乗り越えるためには、今のやり方を手放す勇気が求められます。
「今までうまくいっていたのだから」と今のやり方にしがみついていると、それが成長の足かせとなります。
やり方への執着が強いと、成長の限界を超えられません。
成長とは、変化を受け入れることです。
壁を乗り越え、より高みを目指すためには、現状にとどまらず、新しいやり方に挑戦しなければいけないときがあるのです。