上品な人を目指すなら「情熱」を燃やしましょう。
ただし、情熱なら何でもいいわけではありません。
大切なのは「どう情熱を燃やすか」です。
情熱の燃やし方は、上品・下品を分けるポイントです。
一般的に私たちは「情熱は、激しければ激しいほどいい」と考えがちです。
激しい情熱からは、熱意と気迫がうかがえます。
情熱が激しければ激しいほど、やる気があって、勢いもスピードも出て、目的もすぐ達成できるように思えます。
しかし、ここが注意ポイントです。
情熱を燃やしすぎると、必ずがつがつします。
勢いがあるのはいいですが、適度が無視され、がさつで乱暴な様子が目立つようになります。
パワーがあるのはいいですが、無駄なエネルギーまで消耗してしまいます。
振る舞い方が下品になることも少なくありません。
「とにかく情熱を燃やせばいい」「とにかく情熱は熱ければいい」と思っているなら考え直したほうがいいでしょう。
たき火の炎が大きすぎるとすぐ燃え尽きるように、情熱の炎も大きすぎるとすぐ燃え尽きます。
情熱を燃やしすぎると、燃え尽きるのも早くなり、かえって目的を達成できなくなる。
燃費の悪い車のように、すぐガス欠になるのです。
激しい情熱を燃やすと、かえって下品になってしまうのです。
そこで大切なのは「静かな情熱」です。
上品な人になりたいなら、激しい情熱を燃やすのではなく、静かな情熱を燃やしましょう。
上品な人は、激しい情熱ではなく、静かな情熱を燃やしています。
激しい情熱になりそうなときは、心を落ち着かせて冷静を取り戻し、静かな情熱まで抑えます。
表向きは平静を装っていても、心の中ではきちんと情熱が燃えています。
「私はこれをやり遂げる」「必ず達成する」と目標に対する情熱が燃えています。
慌てたり騒いだりすることはありません。
熱狂したり大声を上げたりすることもありません。
やらなければいけないことを、淡々とこなしています。
淡々とこなしているからといって、情熱がゼロというわけではありません。
心の中では、きちんと情熱が燃えています。
「静かな情熱」なのです。
静かな情熱なので、勢いやスピードを出しすぎたり、限度を超えたりすることもありません。
きちんと適度を守りながら物事を進めることができます。
上手にエネルギーをコントロールできるので、長続きします。
静かな情熱は、燃費のいい車のように長続きします。
静かな情熱のほうが、余裕と落ち着きがあって上品なのです。