放送業界では「放送禁止用語」というものがあります。
その名のとおり、放送において自主規制を行っている言葉のリストです。
リストには、差別的な言葉、不快感を与えやすい言葉、卑猥な言葉などが掲載されています。
テレビやラジオは、全国の不特定多数の視聴者に向けて放送しています。
いろいろな人の立場を想像しながら、不快な気持ちにさせることがないよう、丁寧にアナウンスを行わなければなりません。
放送禁止用語は、一言でも口にしたらアウトです。
アナウンサーは日頃、放送禁止用語を口にすることがないよう、細心の注意を払いながら仕事をしています。
さて、そんな放送禁止用語ですが、実は私たちにとっても有用なリストです。
私たちの普段のコミュニケーションは、放送とは違って、少人数が中心です。
家族内や友達同士だったり、職場の人間関係だったりします。
数多くの不特定多数の人と会話することはなかなか少ないといえるでしょう。
放送ほど注意をする必要はありませんが、それでも日常では多種多様な人とコミュニケーションを取る機会があります。
やはり長く生きていると、新しい出会いがあります。
仕事でもプライベートでも、初めて知り合う人がいるでしょう。
相手のことを何も知らない状態で会話することもあるはずです。
何気なく口にした言葉が、差別的発言として受け止められ、相手を不快にさせることがあるかもしれません。
相手がその当事者である可能性もあります。
自分では普通と思う言葉でも、人によっては不快感を覚えることがあります。
どういった言葉がNGワードなのか知っておけば、あらかじめ注意できるのです。
そういう意味でも、放送禁止用語は私たちにとっても役立つリストです。
放送業界と関係ない立場であっても、日頃からNGワードは使わないに越したことはありません。
少しでもトラブルを減らすことにつながるのです。
ネットで「放送禁止用語一覧」と検索すれば、どういった言葉がNGなのかわかります。
一度リストをチェックしてみるといいでしょう。
普段自分が口にしている言葉がNGワードだと気づかされ、驚かされるものがあるかもしれません。
「この言葉のどこがNGなの?」と思うものもありますが、禁止されているからにはそれなりの理由があります。
放送禁止用語一覧には、併せて言い換えの言葉も掲載されています。
言い換えの言葉を頭に叩き込んでおけば、なお良し。
言葉遣いもきれいになるのです。