「この3つの中から選んでください」
「この2つの中から選んでください」
選択肢が少なくて「これだけしかないの?」と思うことがあるかもしれません。
しかし、がっかりすることはありません。
選択肢が少ないのは、必ずしも悪いこととは言えません。
それはそれで好都合であり、期待もできます。
選択肢が少ないと、かえって選びやすくなるからです。
選択肢が少ないと、チェックが容易です。
一通りのチェックがすぐできるので選びやすく、それだけストレスも小さくなります。
また選択肢が少ないということは、それだけ一つ一つにリソースの集中ができていると考えられます。
つまり、高いクオリティーを期待できるのです。
逆に選択肢がたくさんあると、選びにくいのです。
選択肢が10も20もあると、一通りチェックするだけでも大変です。
そのうえ比較に労力がかかって、選ぶのに時間がかかり、ストレスを感じます。
結果として、何も選ばない、何も選ばれない、となるケースが少なくありません。
これを心理学で「決定回避の法則」と呼びます。
「選択肢が多くなればなるほど、かえって決定することが難しくなる」というものです。
「一蘭」という、福岡発祥のラーメン屋さんがあります。
一蘭のメニューは、豚骨ラーメン1種類のみです。
ほかのラーメンを選びようがありません。
替え玉やトッピングはありますが、そのほか余計なものはありません。
その代わり、その豚骨ラーメンに全力を注いでいて、専門店としての強みを発揮しています。
麺やスープが凝っていて、すこぶるおいしいのです。
オーダー用紙があって、味の濃さ、こってり度、麺の堅さなど選べるようになっています。
選択肢が少ないということは、それだけ自信を持っておいしいラーメンを提供できているということです。
選択肢が少ないのは、それだけ力を入れていて、クオリティーが高いということです。
限られた選択肢だからこそ、集中を実現できます。
選択肢が1つしかなければ「一点豪華主義」であることを期待できます。
選択肢が少ないのは、幸いなことなのです。