買い物の際、考慮漏れになりがちなのは「維持費」と「メンテナンス費」です。
購入費用に注意が向く一方、維持費・メンテナンス費を見落としていることが少なくありません。
商品によっては購入後に定期的な維持管理やメンテナンスが必要で、思わぬ出費を強いられることがあります。
たとえば、自動車の購入です。
自動車は、購入費用だけでなく、購入後に維持費がかかります。
自動車税、ガソリン代、車検代、駐車場代、自賠責保険料。
何とか予算内でお気に入りの車を買えたと思っていたら、後から大きな維持費に四苦八苦することがあります。
高級車になると、維持費はさらに高くなる傾向があります。
機械式の高級時計も要注意です。
どんな機械式の高級時計であっても、3年から5年に1回はオーバーホールが必要です。
オーバーホールは、ものによって数万円から数十万円かかります。
この臨時出費が、使い続けるかぎりずっと続くのは、大きな経済的な負担となるといえるでしょう。
機械式の高級時計を2つ3つ所有しているなら、メンテナンス費も2倍3倍と膨れ上がります。
一戸建ての購入もそうです。
一戸建てには、維持費・メンテナンス費もかかります。
定番の火災保険・地震保険のほか、固定資産税もかかるようになります。
アパートなら固定資産税は不要で、不具合が出ても大家に連絡すれば修繕対応してくれますが、一戸建ての場合そうはいきません。
すべて自分で対応する必要があります。
どんな家でも維持費は必要で、ある程度古くなれば、メンテナンス費がかかることは避けられません。
特殊な作りが多いと、それだけメンテナンス費も高くなる傾向があります。
車にしても腕時計にしても、ただ欲しい車・欲しい時計を買うのではありません。
維持費・メンテナンス費を考慮したうえで購入するのが賢明です。
維持費・メンテナンス費が避けられないにしても、できるだけ安く済ませられるものが良い。
たとえば、燃費の良い車やメンテナンスフリーの時計などであれば、比較的安く済ませられます。
家を買うにしても、維持費やメンテナンス費のことを考えた作りを意識するのがいいでしょう。
維持費・メンテナンス費を考えたら「賃貸で十分」となるケースもあるはずです。
節約重視でいきたいなら、維持費・メンテナンス費が大きくかかるものは、そもそも選択肢から外しておくこともありです。
買い物は、買って終わりではありません。
「購入時の出費」だけでなく「購入後の出費(維持費・メンテナンス費)」も考慮に入れておきましょう。