欲の塊である人間は、行動するときには人からどう見られるかをつい考えます。
「かっこよく思われるか」
「尊敬されるか」
「褒められるべきことか」
「正しい行為か」
「おかしくないか」
自分のことですから自分を基準にしてやればいいものを、人目を一生懸命に気にしてしまっているのです。
周りの目を気にしてしまうことは「制限」であり「脱線」を意味します。
周りを気にしながらの状態では、やりたいことをやるための「制限」となり、力を100パーセント発揮できなくなります。
他人から、なんと言われようがそれを貫いたときに、初めて大きなことを達成できます。
空中飛行を世界で初めて実現させたライト兄弟は、飛行機の生みの親とされています。
世界で始めて作ったのですから当時は大変、注目されたと思われがちですが、成功した後のことです。
成功する前のことは、伝記には書かれておらず省かれているのですが、当時は変人扱いされていました。
まだ飛行機がなかった時代です。
「空を飛ぶ乗り物などできるわけがない」とライト兄弟の考えを笑っていたのです。
「空を飛ぶものを作るなど、悪魔でも作り出すつもりか」という非難もありました。
協力者も少なく、周りから「おかしなことを考えるんじゃない」とひどいことを言われていたのです。
それでもライト兄弟は「必ず作る!」という一心で周りの人の言葉を気にせず飛行機作りに打ち込みました。
貫いたわけです。
やがてその成果が報われ、実際に空中飛行をする飛行機を作り上げてしまいます。
周りの人の言葉を本当に信じていれば、モチベーションは下がり、自信が持てなくなります。
大きなことを成し遂げようとすればするほど、周りからひどい言葉を浴びせられることになります。
しかし、それは、今までにない新しくて大きなことを実現させようとしているからこそ飛んでくる言葉なのです。
行っていることが壮大であることには変わりないのです。
周りを信じるのではありません。
自分を信じるのです。
自分の行っていることを信じ、空に浮かぶ曇り空のように、貫いたときに明るい光があるのです。