江戸時代、富士山を描いた絵師として、葛飾北斎が有名です。
北斎は膨大な数の富士山を描いています。
特に有名なのは、浮世絵風景画『富嶽三十六景』です。
これらは富嶽三十六景シリーズの一部ですが、実はこのシリーズ以外にも『富嶽百景』など富士山をテーマとした作品を数多く描いています。
葛飾北斎は生涯を通して富士山が含まれた絵を膨大に描いていますが、同じ絵は1つもありません。
時間や角度を変えてさまざまな富士山の姿を描きました。
北斎のすごいところは「視点の数」です。
富士山をさまざまな視点から観察して、そこに無限の景色を見いだしました。
しかも飽きることなく続けているところも見逃せません。
普通の人であれば飽きるところですが、北斎は生涯にわたって続け、富士山から無限の景色を見いだした。
視点の数といい飽くなき挑戦といい、頭が下がります。
「見たことある」というセリフがあります。
「見たことある」というセリフの多くは、視点が1つだけである可能性があります。
1つの視点だけでわかった気になるのではなく、別の新しい視点にチャレンジしてみてください。
同じものであっても、視点が変われば新しい景色が見えてくるでしょう。
まったく別物に見えることも少なくありません。
世の中の森羅万象は、一つ一つに無限の景色があります。
人でも物でも動物でも、あなたの身の回りにあるすべてには、一つ一つに無限の景色があります。
見慣れたものであっても、視点を変えると、新しい景色が見えてくるでしょう。
このことに気づけば、世の中を見る目が変わって人生がもっと楽しくなります。
宝物を見つけるような感覚で、隠れた景色を見つけていきましょう。
あなたが将来の葛飾北斎になるかもしれません。