あなたが神様に語りかけるときの言葉を思い出してください。
たとえば、神社で神様に向かってお祈りをするとき、どんな言葉を発しているでしょうか。
「○○してください」
もしこうしたフレーズに心当たりがあるなら、少し注意したほうがいいかもしれません。
言う側ではなく、言われる側になって考えると、印象がよくわかります。
あなたが神様の立場になったと仮定してください。
「お金持ちにしてください!」
「早く病気を治してください!」
「もっと運をよくしてください!」
「志望校に合格させてください!」
「○○してください」と願う人には、少し強欲な印象を受けるのではないでしょうか。
一方的でわがままな印象があります。
がつがつしていて威圧感があります。
しかも「○○してください」というのは、命令口調です。
聞き方によっては偉そうにも聞こえるでしょう。
いくら神様でも、命令口調でお願いされると、むっとします。
神様は「欲張りだな。一方的だな。なんてわがままなのだろう。自分で本当に実現できないことなの?」と疑問に思うでしょう。
あれこれ注文が多いと、神様もげんなりします。
一方的な言い方にはとげがあり、マナーのない人だと誤解されるでしょう。
「○○してください」と願う人は、神様に嫌われるのです。
では、どんな願い方がいいのでしょうか。
そもそも願うのではありません。
感謝するのです。
「いつも見守ってくださり、ありがとうございます」
「おかげさまで平和な日々を送っています。ありがとうございます」
「先日は幸運な出来事がありました。素晴らしい機会を与えていただき、ありがとうございます」
特別嬉しい出来事がないので感謝できないと思う人もいるかもしれませんが、誤解です。
特別嬉しい出来事がなくても、感謝することができます。
「平穏な日々を与えてくださり、ありがとうございます」と感謝することができるでしょう。
また「健康」「安全」「安心」といった当たり前のことでも感謝できます。
きちんと感謝の言葉を伝えると、神様も喜びます。
「きちんとしている人だな。優しくて謙虚な人だな」
神様は感動して、マナーと良識のある人だと認めてくれます。
「それでは自分の願いが叶えられない」と不満に思うかもしれませんが、そこに誤解があります。
そもそも願いを叶えるのは、神様の仕事ではありません。
自分の仕事です。
夢も目標も何もかも、自分が行動することで実現させていくものです。
志望校に合格するのも、自分の仕事です。
しっかり勉強を頑張ればいいことです。
自分がしっかり勉強するから合格するのであり、神様の仕事ではありません。
恋愛がうまくいくかどうかも、神様の仕事ではなく、自分の仕事です。
丁寧に好意をアピールして、勇気を出しながらきちんと行動することで、恋愛成就に近づけます。
お金持ちになれるかどうかも、神様の仕事ではなく、自分の仕事です。
節約・節制を心がけつつ、人や社会に価値を提供することで、大きなお金を手に入れることができます。
今まで神様に願っていたことがあるなら、あらためて振り返ってください。
それらの願いのほとんどは、自力で何とかなることのはずです。
自力で何とかなることなら、神様に願うのではなく、自分が努力すればいいことです。
神様に向ける言葉は、常に「感謝」が正解です。
神様に対して発する言葉は「個人的な願い」より「日頃の感謝」を心がけましょう。
どうしても願いを言いたいなら、言い方を工夫しましょう。
まず感謝してから願い事を伝えるのです。
「いつも見守ってくださり、ありがとうございます。今は大変な時期ですが、頑張ります。できればお力添えをお願いします」
こういう言い方なら、神様もうなずいてくれるでしょう。
きちんと感謝して、こつこつ努力を重ねているうえで助けを願うなら、悪い気はしません。
きちんと感謝すれば、優しい心と謙虚な姿勢が神様に伝わって喜ばれます。
神様は「運」や「チャンス」という形で、ときどきプレゼントを贈ってくださいます。
「○○してくださり、ありがとうございます」と感謝する人は、神様に愛されるのです。