「中華料理は和気あいあいとしているから、気が楽だ」
たしかに中華料理は堅苦しさがなく、和気あいあいとした雰囲気が特徴です。
食事中に音を出してもいいです。
ゴマ団子は直接手でつかんで食べてもいいです。
テーブルクロスを汚してもかまいません。
ご飯にスープをかけて食べることさえ、許されます。
和気あいあいとするのがマナーでもあります。
「中華料理にマナーなんてないのでは」と思うほどです。
しかし、中華料理にも守るべきマナーがあるのです。
緩んだ雰囲気だから、マナー違反も許されるわけではありません。
多くの人が勘違いしやすい点なのです。
和気あいあいとしていても、最低限の食事マナーは必要です。
「雰囲気」と「マナー」は、別です。
緩んだ雰囲気に流されて、いつの間にか大きなマナー違反を犯し、同席者に失礼な態度を取っていることがあります。
悪気がなくても、気持ちが緩むと、十分にあり得るトラブルです。
どんなに緩んだ雰囲気でもマナーは必要です。
「無礼講」と同じです。
身分や地位などの上下による堅苦しい礼儀を抜きにして行う酒宴のことですが、事実上、最低限の礼儀は必要ですね。
完全な無礼講はありません。
中華料理は気が楽ではありますが、完全にマナーがないわけではありません。
最低限、押さえておきたいマナーがあるのです。