本格的フランス料理、本格的日本料理、本格的中華料理。
「本格的」と名のつく料理店は、どこでも高額の食事代が必要です。
極端にいえば、ファストフード10回分のお金が、1回の食事で消えてなくなります。
本格的な日本料理には、本膳・会席・懐石の3種類あります。
西洋料理で言えば、どれもフルコース料理に当たります。
しかし、この3種類にはそれぞれに特徴や違いがあります。
おなかを膨らませるためだけに日本料理店に行くと、確実に失敗します。
本格的日本料理店で、夕食として会席料理を楽しもうと思うと、1万円前後は必要です。
単なる夕食にしては、高すぎる値段です。
「今日は日本料理を食べに行こう」
西洋料理とは異なり、和食で座敷に上がる際は、靴を脱ぐことになります。
あらかじめ座敷で和食を食べることがわかっているなら、素足は避けるようにしましょう。
和食の代表である会席料理の際、畳が敷かれた座敷に案内されることがあります。
イタリア料理やフランス料理では、椅子に座るのが中心ですが、日本は畳社会です。
あらたまった和食では、靴を脱いで座敷に上がることは珍しくありません。
畳の部屋に案内されたとき、一般的に座布団があるはずです。
座るときにお尻に敷く、小さな布団です。
この座布団ですが、気をつけたいマナーが3つあります。
数多くの料理が登場する会席料理は、1品ずつ出されます。
もちろん出てきた順番に食べればいいのですが、全体像が気になりますね。
「会席料理はこういう流れだ」とわかっているだけでも、落ち着くのではないでしょうか。
食べられない料理が出たとき、あなたの場合はどうしていますか。
学校の給食なら、少しでも食べなさいと先生から叱られるところですね。
「できるだけ食べたほうがいいのではないか」と思います。
日本料理店で席に着けば、まずしてほしいことがあります。
手元にある貴金属類を外すことです。
女性の中には、指輪をはめている人が多いことでしょう。
和食では、口に食べ物が入っている状態で、ほかの料理を見つめるのはよくありません。
無意識のうちに、自然としてしまっている人も多いのではないでしょうか。
これは「にらみ食い」と呼ばれるタブーです。
お新香は、ご飯とよく合います。
味が濃いお新香と味が薄いご飯は大変相性がよく、一緒に食べるとおいしくいただけます。
普段の食事でも、ご飯のおかずとして、お新香を同時に口にする人も多いことでしょう。
箸で料理を口に運ぶ際、こぼれないように手で受けながら食事を進めている人を見かけます。
家庭での食事やカジュアルな和食ならまだしも、本格的な日本料理をいただく際はよくありません。
正式に言うと、手を受け皿にするのはマナー違反です。
次のようなマナー違反があります。
「前かがみになって食べない」
やってはいけないマナーは、言われれば「知っている」と思います。
基本的には、どれから食べてもいいのですが、できるだけ心がけたいマナーがあります。
「手前のものから手をつける」というマナーです。
日本料理では、食事の彩りや香りも味のうちとされています。
利き手は動かしやすいので便利ではありますが、不都合を生む場合があります。
たとえば、右利きの人の場合です。
右手の動きが慣れていますから、食事のとき、右手を使って器をつかもうとすることがあります。
盆の上には、器や箸が無造作に置かれているように見えますが、実はルールがあります。
食べている最中、器の位置が変わってしまうことがないよう注意しましょう。
盆の上を5つに分けて、見ていきましょう。
「ああ。喉が渇いた。お茶でも飲もうか」
喉が渇くと、水分に手が伸びますね。
食事中、水やお茶を飲むタイミングですが、1つ心がけたいマナーがあります。
日本料理では、一般的にご飯や吸い物のほか、香の物も一緒に出てきます。
野菜を、みそや塩などに漬けた食べ物です。
野菜の奥深くまで、味と香りがしっかり染み込んでいるのが特徴です。
一品ずつ出てくるなら、出てくる順に食べていけばいいのですが、すべての料理が一度に登場する場合があります。
和食では、食べる順番があります。
基本的に、まず汁物から頂くようにしましょう。
昔、刺し身ばかりを食べていたとき、父から「一品ばかり食べるな」と叱られたことがあります。
私は刺し身が大好きです。
ほかにも料理があるというのに、好物と言うだけで一品ばかり食べ続けるのは、マナー違反です。
お座敷で食事をする際に困るのが、手荷物の置き場所です。
食事の際、カバンやバッグを気にしている様子は、同席者にとってあまり気分のいいものではありませんね。
会話や食事を楽しむことに、集中できていない様子が感じられるからです。
中華料理では、食事の際、謙遜しすぎたり話を控えたりするのはマナー違反です。
和気あいあいと賑やかに腹を割って話をするのが、よいとされています。
日本でも同じ感覚があります。
会席料理は、西洋料理のフルコースのように、料理が1つずつ出てきます。
西洋料理では必ず食べ終わった後に次の料理が出されますが、会席料理では食べている最中に出されることがよくあります。
和食は鮮度の高いものが多いため、調理された順番に次々と出されます。
料理で時間がかかるのは、煮たり焼いたりする調理だけではありません。
時間がかかるのが、盛り付けの手間です。
誰かに食べてもらうために料理を作ったことがある人なら、わかると思います。
骨のある魚は厄介です。
西洋料理で魚が登場した場合、ナイフとフォークを使います。
突き刺しやすいフォークと、鋭い刃を持ったナイフなら、比較的魚をうまく切り分けられます。
魚を食べていると、うっかり口の中に骨が入ってしまうことがあります。
骨が入らないように気をつけながら身を分けようとしても、やはり骨が残ってしまうことがあります。
問題なのは、どう口から骨を取り出すのか。
かりかりとした食感が特徴の天ぷら。
普通に食べればいいと思われる天ぷらですが、気をつけておきたい点がいくつかあります。
(1)大根下ろしやレモンは、天つゆにかける
格式ある会席料理であるほど、高級な器が使われるのが一般的です。
食事の際、食べることに夢中になるのもいいのですが、そればかりではもったいない。
食事の際、ぜひ器の美しい彩りに目を向けてみましょう。
器の上に、何種類かの魚の刺し身が盛られています。
さて、どのような順番で手をつけますか。
心がけたいポイントがありますので、ご紹介します。
料理が食べ終わったら、蓋は元どおりにします。
ご飯の茶碗であろうと、吸い物の蓋であろうと、蓋がついている器に関してはすべて共通です。
ときどき、食べ終わったことがわかりやすいよう、わざと蓋を裏返したりずらしたりして戻す人がいます。