執筆者:水口貴博

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

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犬は色を見分けるのが、大の苦手。

犬は色を見分けるのが、大の苦手。 | 犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

散歩の途中、犬がきれいな花を見つけるやいなや近づいて、花を眺めている光景を目にすることがあります。

「おや。犬も花の美しさに感動しているのか!」

一瞬そう思いますが、残念ながら違います。

犬は、花の美しさに感動しているわけではありません。

美しい花に近寄る犬は「美しさ」に反応しているのではなく「香り」に反応しています。

衝撃的なことですが、なんと犬は色の判別が大の苦手です。

完全な色覚障害ではなく「赤系」と「青系」の2種類をぼんやりくらいにしか判別できないのではないかとされています。

美しい青空、空に浮かぶ白い雲、緑に生い茂った野原など、私たちが色鮮やかに感じるほどはっきり判別できていないようです。

美しさが理解できないのは、飼い主にとって残念な話でしょう。

私たち人間からすれば、色がわからない生活は考えられません。

犬の祖先はもともと夜行性であり、そのため目の発達が遅れています。

しかし、がっかりしないでください。

犬には、苦手な色の判別を補えるだけの大変強力な「聴覚」と「臭覚」があります。

聴覚は、人のおよそ5倍。

臭覚は、人のおよそ100万倍。

得意なにおいの場合は、なんと1億倍ともいわれています。

圧倒的な感度の鋭さです。

「色による感動」が小さい代わりに「におい」や「音」による感動が大きいというだけです。

犬は、人が理解する美しさの感動が小さい代わりに、人にはわからないような鮮やかな香りに感動しています。

それは私たち人間には、理解できないことです。

犬から見れば「このにおいの素晴らしさが、なぜわからないの」と思っているのかもしれません。

人間より劣っている点もあれば、人間以上に優れている点もある。

そう考えると「おあいこ」というわけです。

犬の気持ちを理解しながら育てる方法(6)
  • 犬には「美しいもの」より「いい香りのもの」を与える。
先住犬がいる家で、新しく犬を飼うときの注意ポイント。

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

  1. 犬が素早く動くものに反応してしまうのは、野生だったころの名残。
  2. 犬同士にも相性がある。
  3. 痛みでしつけようとすると、犬から嫌われる。
  4. 広いハウスより、狭いハウスのほうが、落ち着く。
  5. 実は、犬も夢を見る。
  6. 犬は色を見分けるのが、大の苦手。
  7. 先住犬がいる家で、新しく犬を飼うときの注意ポイント。
  8. なぜ犬は、飼い主に叱られたときほど大きなあくびをするのか。
  9. 大はしゃぎする犬を、おとなしくしつける方法。
  10. 猫は、舌の上で水をすくって飲む。
    犬は、舌の裏で水をすくって飲む。
  11. 犬用のお洋服は、単なるおしゃれだけではなかった。
  12. 「褒める量」より「叱る量」のほうが多くなっていませんか。
  13. いきなり登場したハウスに、なかなかなじんでくれないときの対処。
  14. いくらおなかがすいているとはいえ、拾い食いはやめさせる。
  15. 道端の草は、衛生的によくないので食べさせないほうがいい。
  16. 餌をやるのが楽とはいえ、出したままにするのはやめたほうがいい。
  17. なぜか自分からリードを噛み切って、飼い主のもとを離れたがる犬の気持ち。
  18. 首輪に連絡先を書いた迷子札をつけておけば、迷子になっても怖くない。
  19. よく噛んで食べさせるのを、強要しないようにする。
  20. 犬は肉食。
    好きな肉にも、順番がある。
  21. 犬のマーキング行為は、存在のアピールをする重要な役目を果たす。
  22. 犬が変なポーズで寝始めたら、飼い主は大喜びしていい。
  23. 犬が本当に成長するために必要なのは、意外にも飼い主以外の人と接する機会。
  24. 飼い主が気を配る必要があるのは、生まれたばかりの子犬より、むしろ子どもたちの行動。
  25. 水口家での飼い主と犬との間にあった、暗黙の了解。
  26. 屋外で飼うなら、犬の立場になって考える必要がある。
  27. 犬のよだれは、人の汗に相当する。
  28. においを嗅ぎ回る犬は、人がニュースを確かめることに相当する。
  29. 動物病院の選び方で大切なのは、先生の思いやり。
  30. 曖昧な部分を残したほうが、犬との付き合いはうまくやっていける。

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