執筆者:水口貴博

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

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なぜか自分からリードを噛み切って、飼い主のもとを離れたがる犬の気持ち。

なぜか自分からリードを噛み切って、飼い主のもとを離れたがる犬の気持ち。 | 犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

まれなケースですが、飼っている犬が逃げてしまうことがあります。

その逃げ方に、不安を感じることがあります。

不意に迷子になるような逃げ方ではありません。

リードを歯で噛みちぎって、逃げています。

客観的にみれば、家出をしたかのようです。

飼い主が嫌いになり、離れたがっているような逃げ方です。

「慣れ親しんだ飼い主を嫌いになったのか?」

不安になりますが、1つチェックしましょう。

もしや、今「盛りの時期」ではないでしょうか。

人間の場合も、思春期といえば、刺激を求めたがる年ごろです。

あなたが中学生や高校生のころを思い出しましょう。

おそらく、学校の帰りに町の繁華街へと寄り道し、ゲームセンターやカラオケなどに向かった経験があるのではないでしょうか。

思春期といえば、刺激を求める時期です。

遠くの世界を見たい気持ちが強くなります。

なにより思春期で外せないのは、やはり「異性」です。

学校の帰りに好きな人とデートなどをして、家に帰るのが遅くなり、親に叱られた。

そんな経験を持つ人もいるのではないでしょうか。

刺激や異性など、思春期はさまざまな刺激を欲する年ごろです。

実は、犬も同じです。

犬の場合も思春期になれば、普段の生活の刺激では足りず、刺激を求めて飼い主のもとを離れるケースが見られます。

自分でリードを噛み切り逃げようとするのは、求めて遠くへ行って、あらゆる刺激を感じたい気持ちが出てきます。

犬にも思春期になれば、異性への関心が強くなります。

異性を求めて、こっそり飼い主のもとを離れようとするケースがあります。

そんな犬の行動を、自分の思春期のころと重ねてみましょう。

なんとなく気持ちが理解できるのではないでしょうか。

犬には、強力な「帰巣本能」があります。

たとえ遠くへ出かけても、五感を最大限に活用して、飼い主のもとへ戻ってくるという本能です。

少し待っていたり、外に出て犬の名前を呼んだりすれば、そのうちすぐ見つかることでしょう。

不自然な犬の行動には、そんな意味が秘められている可能性があります。

盛りの時期を迎えれば、刺激を求める犬のために、少し遠くまで散歩コースを伸ばしたり、散歩の量を増やしたりしてみましょう。

犬が盛りの時期を迎えれば、少しでも欲求を満足させるように飼い主も忙しくなる時期なのです。

犬の気持ちを理解しながら育てる方法(17)
  • 犬が盛りの時期になれば、散歩のコースを延ばしたり、散歩量を増やしたりする。
首輪に連絡先を書いた迷子札をつけておけば、迷子になっても怖くない。

犬の気持ちを理解しながら育てる30の方法

  1. 犬が素早く動くものに反応してしまうのは、野生だったころの名残。
  2. 犬同士にも相性がある。
  3. 痛みでしつけようとすると、犬から嫌われる。
  4. 広いハウスより、狭いハウスのほうが、落ち着く。
  5. 実は、犬も夢を見る。
  6. 犬は色を見分けるのが、大の苦手。
  7. 先住犬がいる家で、新しく犬を飼うときの注意ポイント。
  8. なぜ犬は、飼い主に叱られたときほど大きなあくびをするのか。
  9. 大はしゃぎする犬を、おとなしくしつける方法。
  10. 猫は、舌の上で水をすくって飲む。
    犬は、舌の裏で水をすくって飲む。
  11. 犬用のお洋服は、単なるおしゃれだけではなかった。
  12. 「褒める量」より「叱る量」のほうが多くなっていませんか。
  13. いきなり登場したハウスに、なかなかなじんでくれないときの対処。
  14. いくらおなかがすいているとはいえ、拾い食いはやめさせる。
  15. 道端の草は、衛生的によくないので食べさせないほうがいい。
  16. 餌をやるのが楽とはいえ、出したままにするのはやめたほうがいい。
  17. なぜか自分からリードを噛み切って、飼い主のもとを離れたがる犬の気持ち。
  18. 首輪に連絡先を書いた迷子札をつけておけば、迷子になっても怖くない。
  19. よく噛んで食べさせるのを、強要しないようにする。
  20. 犬は肉食。
    好きな肉にも、順番がある。
  21. 犬のマーキング行為は、存在のアピールをする重要な役目を果たす。
  22. 犬が変なポーズで寝始めたら、飼い主は大喜びしていい。
  23. 犬が本当に成長するために必要なのは、意外にも飼い主以外の人と接する機会。
  24. 飼い主が気を配る必要があるのは、生まれたばかりの子犬より、むしろ子どもたちの行動。
  25. 水口家での飼い主と犬との間にあった、暗黙の了解。
  26. 屋外で飼うなら、犬の立場になって考える必要がある。
  27. 犬のよだれは、人の汗に相当する。
  28. においを嗅ぎ回る犬は、人がニュースを確かめることに相当する。
  29. 動物病院の選び方で大切なのは、先生の思いやり。
  30. 曖昧な部分を残したほうが、犬との付き合いはうまくやっていける。

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