犬が寝るときの基本姿勢は、座りながら寝る姿勢です。
わかりやすく言えば、エジプトのスフィンクス像のような格好です。
座りながら、目をつぶって寝ている姿を見たことがあるでしょう。
この姿勢は犬にとって都合がよく、いつでも起きられる姿勢です。
この場合、睡眠といっても浅い睡眠であり、完全に深い眠りについているわけではないようです。
犬はもともと警戒心が強い動物です。
いつ外敵がやってきても、すぐ立ち上がって行動できるように、この姿勢で寝るのが基本になっています。
しかし、です。
ある程度、飼い主と犬との付き合いが長くなると、とんでもない格好で寝るようになります。
手を広げて寝るポーズ。
あおむけになって寝るポーズ。
体を伸ばして寝るポーズ。
飼い主の前で、とんでもない格好で寝ています。
緊張感がなく、だらしない犬に育っているように見えますが、実はとてもいい兆候です。
それは、完全に飼い主を信用しきっている証拠だからです。
犬は警戒心が強いですが、飼い主の前でリラックスしたポーズで寝始めたことは、それだけ飼い主のことを信用している証拠です。
「この人と一緒にいると安全だ。安心する」という意思表示です。
信頼関係が結べている証拠です。
特に夜ではなく、昼間におかしな格好をして寝始めれば、飼い主との関係は良好と言っていいでしょう。
だらしない姿ではありますが、飼い主としては万歳をして喜んでもいいことなのです。