計画を立てたほうがいいかどうか。
これに対する問いには「もちろん立てたほうがいい」と答える人が大半のはずです。
たしかに計画を立てることで、物事がスムーズに進みやすくなります。
受験勉強を例に出せば、想像しやすいことでしょう。
計画を立てることで、合格までに必要な勉強や勉強量を把握しやすくなり、机にも向かいやすくなります。
適当に勉強しているだけの合格は難しい。
長丁場の戦いには、計画が必要です。
しかし、です。
計画には、素晴らしい一面があると同時に、大きな副作用もあることを知っておかなければなりません。
ストレスがたまりやすいことです。
計画を立てることで、ほんの少しでも計画から外れてしまうと、すぐいらいらしてしまいます。
予定を立てるからこそ、予定に振り回されてしまう。
受験勉強も、計画を立てることで合格に近づくことができますが、その計画によるタイムプレッシャーも相当感じるはずです。
さて、夫婦関係でも同じです。
夫婦で生活していると、計画を立てる場面にしばしば出くわします。
たとえば、旅行の計画です。
当たり前に考えれば、見知らぬ土地に行きますから、計画を立てないと気持ちが落ち着かないことでしょう。
効率よく回って、旅行の味を十分に引き出したいと思いますね。
しかし、見知らぬ土地だからこそ、計画を立ててもなかなかうまくいきません。
現地に到着してみると、思ったより人が混んでいて、予定どおりに進められないことがあります。
初めての土地ですから、道に迷うことがあっても不思議ではありません。
そうすると、急にいらいらが始まります。
せっかく計画を立てたのに、そのとおりに進まないことに腹が立ちます。
そのストレスがたまると、夫婦お互いの機嫌が悪くなり、旅行先で喧嘩にさえなりかねません。
夫婦生活で大切なのは「成り行きに任せる力」です。
「計画を立てて、予定どおりに進めること」も大切ですが、時には「計画を立てず、成り行きに任せること」も大切です。
夫婦での旅行では、あえて、計画を立てずに出かけてみましょう。
夫婦で、成り行きに任せる旅に出ます。
2泊3日や、だいたいこの辺りの場所に行きたいと大まかな予定は立てる必要はありますが、具体的な部分までは不要です。
具体的な計画を立てずに旅行に出かけることで、お互いが成り行きに任せた旅に出やすくなります。
あえて成り行きに任せて旅に出てみてはどうでしょうか。
現地に到着すると、気になる場所を見つけた。
思ったより人が混んでいるので、行き先を変更する。
その場の状況に応じて、臨機応変に対応する力を養うきっかけになります。
予定はたしかに大切ですが、成り行きに任せることも大事です。
「夫婦が共に臨機応変に対応する力」
成り行きに任せるたびに出るからこそ、素の自分が出しやすく、きっかけで相手との関係がさらに深まることでしょう。
きっといつもとは違った旅の味に気づくはずです。