「お母さん、絵本読んでよ!」
子どもが絵本を読んでほしいと、泣き暴れることがあります。
たまたま用事があって忙しいとき、適当な返事をしてしまいがちです。
「後で読んであげるからね」
何気なく返事した言葉ですが、子どもはこの言葉を信用します。
「今、お母さんは忙しいんだな。終わってから読んでもらおう」
子どもは親の言葉を信用して、いっときはおとなしくなります。
しかし、適当に返事をしたので、親は「後で読んであげる」という約束をすっかり忘れます。
気づけば、約束を破ってしまっています。
子どもは口に出しては言いませんが「言っていることとやっていることが違う」と感じています。
こうしたことが繰り返されると、子どもは「言い訳をすれば約束は破っていい。口返事は適当でいい」と考えるようになります。
親は子どもに「きちんと約束を守るようにしなさい」と言います。
しかし、そういう親が約束を守っていなければどうでしょうか。
言っていることとやっていることとが矛盾していれば、当然、説得力が小さくなってしまいます。
親としては「子どもへの約束だから」と思って、つい軽く見てしまいがちです。
しかし、そうではない。
子どもに対してだからこそ、小さな約束をきちんと守っていきます。
約束は守るものという手本を大人が見せることです。
簡単な口約束でもいい。
約束を守ってくれる親を見て、子どもも約束を守れるようになるのです。