執筆者:水口貴博

子どもの才能を伸ばす30の習慣

16

心より技能を重視すると、才能は伸び悩む。

心より技能を重視すると、才能は伸び悩む。 | 子どもの才能を伸ばす30の習慣

「わが子を天才ピアニストに育てたい!」

そう願って、問答無用でいち早く子どもをピアノ教室に通わせる親がいます。

子どもの才能を開花させようとして、早い時期から厳しく習い事をさせようとします。

才能が開花するだろうと信じている。

それは完全に親の都合です。

子どもの気持ちや意志をまったく無視しています。

これを「技能重視の才能教育」といいます。

才能発揮でまず必要なのは、技能ではありません。

心です。

技能は心があれば、おのずから伸びていきます。

もちろん早い時期からピアノを習い始めれば、技能は伸びることでしょう。

厳しいスパルタ教育を受けさせれば、さらに技能は伸びるに違いありません。

しかし、どれだけ技能が伸びたとしても、ピアノの才能が開花することはありません。

必ず行き詰まります。

好きでもないことを、親の理想の型にはめられて無理やりさせられるのは、苦痛だからです。

気持ちがなければ「逃げよう」とする気持ちが強くなります。

練習をサボったり、嘘をついたりなど、怠けるようになります。

ピアノの時間になると、急に笑顔が消え、元気がなくなります。

心を無視して、最初に技能から磨こうとすると、行き詰まります。

最初に必要なのは「心」です。

気持ちがあるかどうかです。

まず技能の上達の前に、心がなければいけません。

楽しさから教えるということです。

子どもがピアノを好きになれば「練習しろ」と言わなくても、自分から進んで練習しようとします。

ピアノが大好きになれば、もっとうまくなりたい気持ちも出てきます。

しかもさらにいいことが、2つもあります。

「集中力」と「根気」が、自然と身につくことです。

好きなことだからこそ、集中ができるようになり、上達も早くなります。

好きなことなら、疲れを感じにくくなります。

ストレスに強くなり、練習量が自然と増え、上達がたちまち早くなります。

好きなことだからこそ、困難にぶつかっても、根気で切り抜けようとします。

「楽しい」「好き」「面白い」と感じるからこそ、難しいことが出てきても、逆に楽しんでしまうようになります。

心が先にあれば、ピアノをしている時間そのものが幸せになります。

技能は、後から自然と身につきます。

しかも長続きします。

子どもが何をしたいのかという心を重視して、教育させるようにしましょう。

子どもの才能を伸ばす習慣(16)
  • 心重視になる。
何事も「楽しさ」から教えることが肝心。

子どもの才能を伸ばす30の習慣

  1. 子どもの才能発揮は、マズローの5段階欲求説が鍵を握る。
  2. 愛情の注がれた子どもは、自然と才能を伸ばしていく。
  3. 子どもに約束を守りなさいという前に、親がきちんと約束を守る。
  4. 子どもに完璧を求めすぎない。
  5. 子どもの悪いところではなく、いいところを見る。
  6. 子どもの成長を喜ぶと、子どもの伸びはもっとよくなる。
  7. 子育て上手な親は演技がうまい。
    見ていないふりをしながら、しっかり見る。
  8. 社会のルール・マナー・常識などの勉強を、すべて学校任せにしない。
  9. 子どもの「やってみたい」という言動を、親はできるだけ支える。
  10. 夢中になって本を読むとき、その先に才能の可能性があるのかもしれない。
  11. 成功した親に育てられると、子どもも成功しやすくなる。
  12. 単に否定するしつけで終わらせない。
    代替案を与えながらしつける。
  13. 子どもの見方や感じ方を、最大限尊重する。
  14. 子どもの才能を伸ばすとき、親はエジソンの母を見習うべし!
  15. さまざまな経験を積むことは、自分の向き・不向きを知るきっかけになる。
  16. 心より技能を重視すると、才能は伸び悩む。
  17. 何事も「楽しさ」から教えることが肝心。
  18. 特定分野で、親より秀でた子どもに嫉妬しない。
  19. 子どもの「旺盛な好奇心」を、学校の勉強以上に重視する。
  20. 失敗は、成功の対義語ではなく同義語であると、子どもに教えてあげる。
  21. 「やりたいことをやる」という教育方針を貫く。
  22. 親がプラス発想だと、子どももプラス発想になる。
  23. 子どもが親を理解するのではなく、親が子どもを理解してあげないといけない。
  24. 私たちの元をたどれば、同じ親にたどり着く。
  25. 短所があるから、子どもは伸びる。
  26. わが子はわが子。
    他人の子と比べる必要はない。
  27. 才能に制限時間を設けないほうが、伸びやすくなる。
  28. 子どもは、親が思いもしない方向へ育っていくもの。
  29. 勉強ができない分野があってもいい。
    大切なことは「得意分野」があること。
  30. 「学ぶ楽しさ」から「生かす楽しさ」へスイッチを促す。

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