ストレスが多いと、物覚えが悪くなり、度忘れをしやすくなります。
ぼけてしまったような感覚です。
「覚えよう、思い出そう」という脳の働きを、邪魔してしまうからです。
覚えたり、思い出したりするためには、脳はその作業に集中する必要があります。
強いストレスがあると、気が散ったり、余分なところでエネルギーを使ったりしてしまうので、うまくいかなくなります。
私が高校時代、国語のテストを受けていたとき、実際にあった話です。
それは、漢字の読み書きのテストでした。
テスト中、生徒がきちんと問題を解いているかを見るために、先生が教室をぐるぐると歩き回っていました。
先生は40代後半の髪の薄い男性でしたが、怖くて厳しい先生でした。
あるとき、私の席の真後ろで、立ち止まりました。
私がテストで問題を解いているところを、確認したいようです。
シーンとした教室の中、私が問題を解いているところを、微動だにせず見つめていました。
そのときです。
私はその緊張のため、頭が真っ白になり、何も書けなくなってしまったことがあります。
「後ろから先生にじっと見られている」という緊張のため、頭が真っ白になってしまいました。
難しい問題ではありませんが、ぼけてしまったかのような錯覚です。
こうした経験からも、強いストレスは脳に悪影響を及ぼすことがわかります。
ストレスがないのも問題ですが、ストレスが強すぎるのも問題です。
物忘れをなくし、物覚えをよくするためには、極度のストレスは大敵なのです。