子どもの習い事には「定番」があります。
たとえば、バスケやサッカーなどのスポーツ系、柔道や剣道などの武道系、ピアノやバイオリンなど音楽系、英会話など語学系です。
子どもは発育が盛んな時期なので「発育を促すもの」を基準に選ばれる傾向があります。
習い事を通して多くの刺激を得ることで、子どもはいっそうの成長を遂げていきます。
一方、大人の習い事には、これといった「定番」がありません。
すでに成人を迎えているからこそ、何を選ぶかは完全に自由です。
世の中にあるあらゆる習い事が、その選択肢となります。
スポーツ系、武道系、音楽系、語学系はもちろん、ほかにもまだまだあります。
ヨガ、ピラティス、茶道、華道、書道、手芸、絵画、陶芸、料理教室、話し方教室、ボイストレーニング、パソコン関連など……。
数え切れないほどのジャンルがあります。
大人の習い事は、まさに無限の可能性を秘めているのです。
しかも大人には、ある程度の経済的余裕があります。
自分で稼いだお金だからこそ、使い方は自由自在。
子どものころ、経済的な理由で諦めていた習い事も、大人になった今ならチャレンジできるのではないでしょうか。
大人が習い事をすると、日常に張りや彩りが生まれます。
自宅と会社を往復するだけの毎日では、どうしても単調になりがちです。
そこに習い事という新たな要素が加わることで、自宅でも職場でもない「第三の居場所」ができ、新たな楽しみが生まれます。
新しい刺激が日常に加わることで、脳や体の健康にも良い影響をもたらします。
大人の習い事は、新たな人間関係を築くきっかけにもなります。
「大人になってからは友達ができにくい」とよく言われますが、習い事はその壁を越えるチャンスです。
習い事によって新たな出会いが生まれます。
共通の趣味や目的を通じて自然な会話が生まれて親しくなれば、気の合う仲間となる可能性があります。
そこからプライベートな付き合いに発展する可能性も十分あるのです。
年齢を重ねるにつれ「叱られる」経験が減ります。
親や上司といった立場になると、人から指摘される機会はますます少なくなり、特に中年以降はほとんど皆無となることもあります。
私たちが変わるのは、叱られるような刺激的な経験をしたときです。
そういう意味でも、習い事は絶好の機会を与えてくれます。
先生から厳しく指導を受けるなかで、成長のヒントや自分を見直すきっかけが得られるのです。
世間では「習い事は子どもがするもの」と思われがちですが、誤解です。
むしろ大人になってからの習い事こそ、人生をより豊かにする大きな可能性に満ちています。
成長期は、子どもだけのものではありません。
大人にも「第二の成長期」があります。
「今さら習い事なんて……」と思わず「大人になった今こそ習い事を始めてみよう!」と前向きに考えましょう。
そう、大人こそ、習い事を始めるベストタイミングなのです。