どこの習い事でも、年下の生徒がいます。
一回りも二回りも年が離れていることは珍しくありません。
そうした年下の生徒の中に、目を見張る実力者がいます。
すでに豊富な経験を積んでいて、技術も卓越しています。
勝負に挑んでも、まったく歯が立ちません。
圧倒的な実力差があって、こてんぱんに負けてしまいます。
年下でありながら、プロ並に上手なのです。
大人になると、年下に負ける経験は少なくなります。
むしろ勝つほうが増えます。
社会では経験年数が物を言うので、在職年数とともに知識やスキルが向上し、年下より優位に立つ場面が多くなるものです。
しかし、習い事の世界では、事情が異なります。
どの習い事でも、幼少期からやっている人がいます。
たとえ年下でも、幼少期から続けている人は、すでに長いキャリアを積んでいて、大人顔負けの実力を備えています。
自分は始めたばかりの初心者なので、もちろん太刀打ちできません。
そうした経験豊富な年下と勝負して、こてんぱんに打ちのめされると「自分はまだまだだなあ」と痛感します。
恥ずかしさや悔しさを味わうこともあります。
それもまた学びの1つであり、大切な経験です。
年下の生徒に完敗することで、自然と謙虚な姿勢が身につきます。
それもまた、大人の習い事における醍醐味の1つなのです。