時間がかかる原因の1つは、資料作成の際、きれいに仕上げてしまうことにあります。
ときどき立派な資料に仕上げようと、必死になっている人がいます。
効果的な文章を考えたり、図や表を入れたり、レイアウトを整えたり、フッター・ヘッダーの装飾にこだわったりなどなど。
できるだけきれいに仕上げるために、うんうん頭を抱えていて一生懸命になっています。
最近の文書作成ソフトは進化して、いくらでも見栄えを良くできるようになりました。
もちろんわかりやすくするための工夫は大切です。
難しい文章は、簡潔にわかりやすくする工夫が必要でしょう。
オリジナル性を出そうと、頭をひねることもあるでしょう。
文章だけでイメージしにくいなら、わかりやすい図表やイラストがあれば親切です。
しかし、だからといって、きれいに仕上げる必要はありません。
きれいに仕上げようとすると、いつまでたっても資料作成が終わらなくなります。
「もっとわかりやすい表現があるのではないか」
「文章を直したほうがいいのではないか」
「追加で表を加えたほうがいいのではないか」
文章・見栄え・レイアウトなど「まだここが足りない」「もっとこうしたほうがいい」となり、作業が終わらなくなります。
きれいに仕上げようとすればするほど、膨大な時間を消費することになり、自分の首を絞めることになります。
そもそも見栄えにこだわりすぎると、ごちゃごちゃしてしまい、かえって見栄えが悪くなるというオチも少なくありません。
資料作成で大切なことは「内容が伝わること」です。
商業出版するわけではないのですから、きれいに仕上げる必要はありません。
資料作成では、最低限の体裁が整っていればOKです。
だいたい内容がわかれば十分です。
お客さまや取引先など社外向けの資料であれば、きちんと仕上げることも必要ですが、そうでなければ肩の力を抜いて楽にいきたい。
社内向けの資料であれば、最低限の体裁が整っていれば十分です。
これは会議資料・プレゼン資料に限ったことではなく、計画・時間割・予定表でも同じです。
社内向けや自分用の資料であれば、きれいに仕上げる必要はありません。
特に自分用の資料であれば、自分さえわかればいいので、落書きレベルでも十分です。
最低限の体裁が整っていれば、ゴーサインを出して、さっと次のアクションに移ったほうが合理的なのです。