「ゆっくり食べましょう」
「よく噛んで食べましょう」
「早食いは避け、時間をかけて食べましょう」
こうした話を聞くやいなや「時間さえかければいい」と考え、だらだら食べる人がいます。
ながら食いをしたり、時間を決めずに食べ続けたりです。
これは違うのです。
たしかに時間をかけて食べるのはいいのですが、だからといってだらだらした食べ方になるのはよくありません。
だらだらした食べ方をすると、食の素晴らしさも半減です。
「ゆっくり食べる」と「だらだら食べる」は違います。
それぞれ似て非なるものです。
そっくりの意味に思えますが、厳密には異なります。
ゆっくりには集中があって、だらだらには集中がありません。
ゆっくりには感謝があって、だらだらには感謝がありません。
だらだら食べていると、きちんと味わえません。
味に集中できず、一口一口が中途半端になります。
おいしい味も普通の味に感じてしまいます。
くちゃくちゃした食べ方になり、不快な音が出てしまいます。
食の感謝がなければ、食の感動も半減です。
忘れがちなのは、歯への悪影響です。
だらだら食べていると、口の中にずっと食べ物がある状態になります。
口の中が酸性に傾いてしまい、虫歯や歯周病といったデンタルトラブルを招く原因になります。
どんなにおいしい料理も、だらだらした食べ方になっていては台無しです。
ゆっくり食べるのはOKですが、だらだら食べるのはNGです。
だらだら食べるのではなく、ゆっくり食べてください。
毎日決まった時間に食事をしましょう。
一口一口を大切にしつつ、しっかり集中しましょう。
ゆっくり食べつつも味覚は研ぎ澄まして、しっかり味に集中することです。
味に集中するから、味がよく感じられます。
おいしいという感動が心に広がります。
ゆっくりした食べ方をすれば、きちんと味わえ、おいしさを120パーセント引き出せます。
口の中のペーハーも安定するため、虫歯や歯周病も減って歯の健康にもつながります。
「ゆっくり食べる」と「だらだら食べる」は、似て非なるものです。
今まで混同していたなら、今後は区別しておきましょう。
この違いがわかるだけでも、食生活は変わります。