もぐもぐ口を動かして食事を味わっているとき、こう考えてください。
「私は今、人生を味わっている」と。
食事の時間も、れっきとした人生の一部です。
長い人生の中には、仕事・遊び・睡眠の時間だけでなく、食事の時間も含まれています。
食事を味わう時間は、人生を味わっていると考えることができます。
食事の時間も大事な人生の一部ですから、幸せな気持ちで豊かに楽しむことが大切です。
ここで気づいておきたいことがあります。
一食一食との出会いは、一期一会です。
同じ食事を食べることはできますが、同じ場所で同じ時間に同じ食事を食べることはできません。
一度過ぎ去った時間はもう戻らないように、そのタイミングに味わえる食事は、そのときが最初で最後です。
調理によって提供される食事は、同じものが出てきたとしても、毎回わずかに味が違うでしょう。
塩加減・焼き加減・ゆで加減のほか、盛り付けの位置や飾り付けの様子など、わずかな違いがあります。
1回1回の食事を貴重なものとしてじっくり味わってください。
「食事を味わう=人生を味わう」です。
つながりをイメージできれば「丁寧に食事を味わおう」という意識になるでしょう。
おいしさを味わえば味わうほど、人生を味わうことになります。
さっそく次の食事から意識してみてください。
食事をしながら「人生を味わっている」と思うだけでいいのです。
大声で叫ぶ必要はありません。
心の中で静かに念じるだけでいいのです。
感動するような場面ではないかもしれませんが、心の感度を高め、きちんと感動してください。
素晴らしい食事の時間になるに違いありません。
不思議と食事がよりおいしく感じられるでしょう。
食事を味わう時間は、人生を味わう時間なのです。