人格を磨くためには何が必要か。
一般的には「さまざまな人生経験が必要」といわれています。
人格を磨くには「これさえすればいい」という特定のものではありません。
遊び、勉強、仕事。
人付き合い、恋愛、社会活動。
成功経験だけでなく、失敗経験も大切です。
さまざまな人生経験を積むことで、視野が広がって、思考力・理解力・包容力が大きくなります。
さまざまな人生経験を積むことで、人としての奥行きが生まれ、同時に人としての品格が磨かれていく。
もちろんさまざまな人生経験が必要なのは間違いありませんが、ここに「見落としがちな点」があります。
さまざまな人生経験さえあればいいわけではありません。
必要条件ですが、十分な条件ではありません。
せっかく大事な経験に触れる機会があっても、逃げたり隠れたり嫌がったりしては意味がありません。
ためになる経験があっても、逃げたり隠れたりしていては、人格が磨かれるどころか腐ってしまうでしょう。
人格が磨かれることはなく、自堕落な人生で終わってしまいます。
では、何が大切になるのか。
それは「乗り越えること」なのです。
つまり「さまざまな人生経験に触れて、乗り越える」が正解です。
「さまざまな人生経験」と「乗り越える」をワンセットで考えるようにしましょう。
乗り越えることが重要であり、乗り越えるプロセスの中でこそ、人格が磨かれていきます。
ある経験に直面したとき、逃げるのではなく、きちんと乗り越えましょう。
生半可な気持ちで乗り越えるのではなく、ベストを尽くして乗り越えることが大切です。
学生なら、勉学に励みましょう。
知らないことがあれば、きちんと覚えます。
難しい問題があるなら、そのままにするのではなく、きちんと解けるようにします。
中間試験、期末試験を乗り越えます。
そして、受験を乗り越えます。
友人と喧嘩をしたら、放置するのではなく、仲直りです。
逃げたり隠れたりするのではなく、立ち向かって乗り越えます。
乗り越えるプロセスを通して、少しずつ人格が磨かれていきます。
社会人であれば、しっかり仕事に励みましょう。
自ら考え、自ら動きます。
積極的に仕事の改善を見つけたり、仕事の効率化を考えたりします。
できないなら、できる方法を考えます。
上司の説得方法を考えたり、上手なプレゼンについて考えたりします。
会議では積極的に発言します。
職場の人間関係にトラブルがあれば、逃げるのではなく、取り組みます。
仕事の問題点が見つかれば、放置するのではなく、きちんと改善に取り組みます。
たとえ気が向かなくても、自分に与えられた仕事であれば、責任と使命感を持って取り組みます。
仕事を乗り越えるプロセスを通して、あなたの人格が磨かれていきます。
もちろん仕事をしていない専業主婦でも、人格を磨くことは可能です。
専業主婦であっても、会社員に負けないほど多くの修羅場があるでしょう。
家事・育児・介護などの主婦業は、れっきとした重労働であり修行です。
それぞれ完璧にこなすのは難しいですが、それでもめげずに乗り越えていくことで人格が磨かれます。
修羅場もたくさん経験することです。
修羅場を経験しないと、見えてこない景色があります。
「さまざまな人生経験に触れて乗り越えること」を意識しましょう。
トラブルに悩んだりストレスに耐えたりしながら、少しずつ人格が磨かれていきます。
あれもこれも仕事に手を出しません。
まず目の前の仕事に集中しましょう。
体は1つしかなく、1日は24時間しかありません。
あれこれ同時に手を出していると、リソースが分散されて、どれも中途半端になります。
やるべきことはたくさんあるでしょうが、まず目の前の仕事から取り組むのが一番です。
そしてその仕事をきちんと完了させてください。
最低限で済ませるのではなく、最善を尽くしましょう。
逃げたり消極的になったりするのではなく、積極的に取り組みましょう。
「やるときはやる」の精神で、心に火をつけて取り組みましょう。
そうすれば、素晴らしい仕事を発揮できます。
人格も磨かれていくのです。