残り時間が少なくなったとき、私たちは焦りを感じます。
試験の残り時間が少なくなると「時間がない。早く問題を解かなきゃ!」と焦ります。
納期の期限が迫ると「もう余裕がない。急いで終わらせよう!」と焦ります。
試合で秒読みに入ると「最後のチャンスだ!」
タイムプレッシャーを感じると、きゅっと心を締め付けられる感覚になる。
時間に敏感になって、1分1秒が重く感じられるようになります。
間違えるのは、こういうときです。
残り時間が少なくなると、タイムプレッシャーが生まれます。
焦ると、余裕がなくなって、視界も狭くなります。
残り時間ばかりが気になってしまい、目の前のことに集中できなくなる。
そして、つまらない間違いを犯してしまいます。
普段なら絶対間違えないようなところで、なぜか間違いを犯してしまう。
後になって振り返ると「どうしてこんなところで間違ってしまったのだろう」と不思議に思います。
初歩的な間違いを犯してしまい、自分が恥ずかしくなるのです。
それだけではありません。
一度間違えると、さらに焦りが高まり、ますます間違いを引き起こしやすくなります。
「何とか挽回しなければ!」と帳尻を合わせようとした結果、注意力が低下して、不注意を招きやすくなる。
そして、さらに間違いが増えるという悪循環に陥るのです。
誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。
このことから見えてくる事実があります。
間違えるから慌てるのではありません。
慌てるから間違えるのです。
残り時間が少なくなっていても、慌てないでください。
タイムプレッシャーが出てきても、できるだけ気にしないことです。
慌てそうになったら「落ち着け」「平常心」と自分に言い聞かせるといいでしょう。
普段から慌てないトレーニングをして、落ち着きと平常心を保つ練習をしておきましょう。
焦りを感じやすい場面ほど、焦りを忘れることです。
どんなときも落ち着きを貫きましょう。
たとえ秒読みの段階に入っても、冷静に落ち着いて振る舞いたい。
冷静と落ち着きは、最後の最後まで、貫き通すことが大切です。
残り時間が少ないからといって、慌てる必要はありません。
最後まで慌てない人のほうが、本来の実力をスムーズに発揮できます。
そして、きちんと勝利を勝ち取れるのです。