上品な人の特徴の1つは「去り際」に現れます。
去り際は、日常の何気ない瞬間ですが、品格につながる大切なポイントです。
上品な人は「去り方が美しい」という特徴があります。
お手洗いでは、次に使う人のことを考え、洗面台の水滴を拭き取ってから離れます。
飲食店で食べ終わったら、お皿やカトラリーを並べてから退店します。
カフェでは、椅子を元に戻してから、退店します。
ホテルでは、きちんと布団をたたんでからチェックアウトをします。
友人の家に遊びに行ったとき、きちんと後片付けをしてから帰ります。
職場を離れるときは、お世話になった方々にきちんとお別れの挨拶をしてから退職します。
「後のことは知らない」
「もう終わりだからどうでもいい」
「その場から離れるのだから、ほったらかしてもかまわない」
そうした考えは、上品とは言えません。
上品を心がけるなら、去り際こそ丁寧になりましょう。
客という立場であれ、ゲストという立場であれ、美しい去り方を心がけたい。
できれば自分が来る前よりきれいな状態で去るようにしたい。
来る前よりきれいにできないなら、せめて見苦しくないようにしてから去りましょう。
きれいな去り方ができると、美しい余韻が残り、次に使う人も助かります。
去り際が汚い人もいれば、美しい人もいます。
あなたはどちらの人間でしょうか。
「去り際は、あなたの本性が映し出される瞬間」と思ってください。
立ち去る瞬間とは、人の本当の姿が垣間見える瞬間です。
どうでもいいと思うのか、きちんとしようと思うのか、自分の良心が試される瞬間です。
「去り際なんて誰も見ていない」と思うかもしれませんが、それは思い込みです。
意外と去り際は見られています。
きちんと見ている人は見ています。
目立たないように思えますが、残っている人からすると、大変目立って見えています。
美しい去り方ができると「あの人はきちんとしているね」と喜んでもらえるでしょう。
きれいな去り方ができる人からは、優しい心と感謝の気持ちが感じられ、好印象なのです。
あなたは今、ある場所から立ち去ろうとしているかもしれません。
その瞬間が大切です。
あなたの品格が試される瞬間です。
去り際は、できるだけ美しい去り方を心がけましょう。
美しく去れる人は、心も美しい。
去り際が美しい人こそ、上品な人なのです。