私たちがヒントを見つけようとするとき、情報の取捨選択を行います。
「これはヒントになる。これはヒントにならない」
心の中でそう考えながら、情報を振り分けているでしょう。
関係がありそうなら注目します。
関係がなさそうなら無視します。
もちろん普通の判断であり、特別悪いことではありません。
情報の取捨選択をすることで、効率よくヒントを見つけ出せます。
関係しているヒントだからこそ、発想につながりやすくなり、アイデアも出やすくなります。
しかし、ここに注意したいポイントがあります。
「ヒントになる・ならない」という考え方では、発想力を鍛えることはできません。
取捨選択をしていると、想像力・発想力に制限を設けてしまいます。
最初から「ヒントにならない」と思い込んでしまうと、それ以上深く考えることがなくなります。
「関係ない」と思うから、関係ないように見えてきます。
見向きもしなくなって、ヒントを見つけるチャンスも失ってしまうのです。
ここで大切な考え方があります。
「何でもヒントにする」という考え方です。
ヒントを探すのではありません。
何でもヒントにしてください。
ヒントになる・ならないの差は、あってないようなもの。
考え方を変えれば、感じ方も変わります。
何でもヒントにする姿勢があれば、観察力が向上して、発想力が豊かになり、隠れた価値を見つけやすくなります。
すべてが問題を解く手掛かりに見え始めるでしょう。
そして、発想やアイデアにつながるのです。
たとえば、あなたの目の前に「時計」があるとします。
平凡で普通の時計であっても、ヒントにならないか考えてみてください。
時計がヒントにならなければ、時計に描かれているデザインに注目してみてください。
普通のデザインであっても「ヒントになる」と思えば、ヒントに変わります。
色・形・動きなど、さまざまな点に注目してみましょう。
ぴんと来ないなら、タイミングをずらして、もう一度見てみるといいでしょう。
今日は普通に感じても、明日なら感じ方が変わるかもしれません。
発想力を鍛えるなら、何でもヒントにする姿勢が大切です。
あなたはヒントに囲まれています。
上下左右・360度、どこを見てもヒントだらけ。
情報量は少なくても、観察力を上げることで、より多くの情報を引き出すことが可能になります。
あなたの心がけ次第で、世界は変わります。
何でもヒントにすれば、何でもヒントになるのです。