「現実逃避」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。
「仕事から逃げる」
「何もかも嫌になって自暴自棄になる」
「とにかく現実を無視して、はちゃめちゃな行動をする」
現実逃避にネガティブな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。
たしかに迷惑をかけるタイプの現実逃避もありますが、すべての現実逃避が悪いとは限りません。
現実逃避と一言で言っても、大きく分けて3種類あります。
「健康目的による現実逃避」「甘えによる現実逃避」「病気による現実逃避」です。
現実逃避はすべて悪いと決め付けず、目的や状況に応じて分けて考えることが大切です。
健康目的による現実逃避は、周りに迷惑をかけず、気晴らしを目的とした行動のことをいいます。
健康目的による現実逃避は、事実上、気分転換やストレス発散です。
生活にポジティブな効果をもたらすため、よい現実逃避に分類されます。
たとえば、事前に会社の許可を得たうえで海外旅行に出かけるのは、よい現実逃避です。
新しい世界に飛び込むことで、一時的に普段の日常を忘れることができ、ストレス発散や気分転換がスムーズにできます。
心身のリラックス、活力の回復や増強など、健康に役立ちます。
現実逃避にも悪いタイプがあります。
それが、甘えによる現実逃避です。
甘えによる現実逃避は、無責任で自分勝手な逃避行動のことをいいます。
現実逃避の仕方も、物を壊したり他人に迷惑をかけたりなど、破壊的な行為が目立ちます。
たとえば、健康であるにもかかわらず、やるべき仕事から逃げてばかりの行動は、甘えによる現実逃避です。
自分はよくても周りに迷惑がかかっているため、不健全かつ不適切。
真剣に現実を生きようとしない姿勢は、後悔と自己嫌悪を生む原因になります。
甘えによる現実逃避は、努力や緊張感が不足しているため、自分に厳しくしなければいけません。
現実逃避の原因が、病気によって引き起こされている場合があります。
たとえば、鬱病です。
鬱病は、甘えや怠慢ではなく、病気です。
愛情や根性といった精神論で治るものではありません。
治療が必要であるため、一定期間しっかり休むことが必要です。
専門医を頼って、適切な治療を受けなければいけません。
病気が治れば、現実逃避も治ります。
さて、現実逃避とはいえ、特徴に応じて性質が異なります。
注意したいのは「甘えによる現実逃避」「病気による現実逃避」です。
健康目的による現実逃避なら、許容範囲です。
むしろ健康的な生活を送るうえでは必要です。