普段の日常にストレスが多く、自分の限界が近づくと、一時的に現実から距離を置きたくなるときがあります。
いわゆる、現実逃避です。
現実を忘れるため、別の世界に身を置いて、心を落ち着かせたくなります。
誰もが一度は現実逃避をしたくなったことがあるのではないでしょうか。
ところで、ここで素朴な疑問です。
さて、なぜ現実逃避をしたくなるのでしょうか。
現実逃避をしたくなる心理とは何でしょうか。
やはり最初に思い浮かぶのは、すでにお話ししたとおり「現実が嫌になったから」という理由でしょう。
普段の日常がストレスに満ち、我慢の限界が近づきつつあるので、一時的に避難したくなります。
しかし、実際はもっと奥の深い理由があります。
それは、助けを求める心の叫びでもあるのです。
我慢できるストレスが限界に達しつつあるとき、危険信号として、心は助けを求めて叫び始めます。
「このままではいけません!」
「ストレスが限界に達しつつあります!」
「緊急でストレスを解消してください!」
現実逃避をしたい欲求とは、裏返せば、心を安定させたい欲求でもあります。
現実逃避をネガティブだと誤解しないことです。
体に本来備わっている防衛反応が働いているにすぎません。
防衛反応が「現実逃避」という欲求として表れているだけです。
現実逃避したくなる自分を責めないことです。
むしろ現実において我慢の限界に近づきつつあるので、自分を優しくいたわり、早めの対処が必要です。
すでにイエローカードが出ている状態です。
余裕のない自分に気づけば、時には現実逃避も必要であることがわかります。