酔ったときの自分を思い出してください。
酔いつぶれた状態ではなく、ほろ酔いになった状態のときです。
「普段の自分が本当の自分」と思いがちですが、誤解です。
私たちはしらふのとき、人の目を気にしています。
世間体のため、きちんとした人であるように自分を演じています。
人に迷惑をかけないよう言葉を選んだり、不作法な振る舞いに気をつけたりします。
だからこそ人間関係が円滑になり、仕事もはかどります。
しかし、酔うと違います。
アルコールが入って酔うと、自制心を失い、今まで意識していたストッパーが外れます。
そのとき、本当の自分に戻るのです。
「なる」より「戻る」と表現していいでしょう。
酔ったときに本音が出やすいのは、そのためです。
いつもは暗い人なのに、酔うと急に明るくなるなら、明るいほうが本当の姿です。
酔ったときも優しいままなら、本当に優しいのでしょう。
酔ったときに急にけんか腰になるなら、本当は怖い人かもしれません。
酔っても変わらないなら、普段から正直に生きているのでしょう。
願わくは、印象のよい酔いをしましょう。
アルコールとは、人の本性をあぶり出す液体。
酔ったときは、誰でも本当の自分に戻ります。
社交の場で適度にお酒をたしなむのはいいのですが、飲みすぎには注意しましょう。