私の実家は、兼業農家です。
主に、ミカンを作っています。
実家が兼業農家のため、よくわかるのですが、よく熟したミカンができる場所には、法則があります。
木の頂上なのです。
ミカンの木の頂上は、太陽の光を最も浴びやすい位置であるため、最も熟しやすくなります。
しかし、よりによって、最も手の届きにくい位置でもあります。
ミカンに限らず、木に実る作物全般に通じる法則です。
映画で宝物があるシーンほど、手に届きにくい場所にありますが、状況が似ています。
私はいつも、映画の主人公になったつもりで、ミカン畑で仕事をしていました。
「手が届きにくいなあ」と思いながら、木の頂上にあるミカンにつかもうとしていたものです。
現実でも同じです。
最も価値ある宝物ほど、最も手の届きにくい場所にあります。
「手に入れにくいところにあるのか」と、愚痴を言っても仕方ありません。
そういうものです。
宝物は、手に入りにくくて当然です。
手に入れにくいから、宝物らしくなります。
挑戦するかいがあります。
自分を映画の主人公だと思うのです。
宝物を手に入れるために、てっぺんにある宝物をつかむのです。