あるレストランで食事をしていたとき、印象的な出来事がありました。
近くにいるお客さんが、食事を食べ終わり、食べ終わった食器を下げようとしたときです。
お客さんが店員に「BLTがおいしかったです」と言いました。
店員は頭を下げながら「ありがとうございます」とお礼を言い、喜んでいる様子でした。
驚いたのは、その店員が調理室に戻ると、作った人に「お客さまから『BLTがおいしかった』と言われましたよ」と伝えていました。
印象的だったのは、嬉しそうな声で、伝えていたことです。
嬉しそうに伝えると、感謝されたときの様子も、ほかの人に伝わりやすくなります。
その様子を見聞きして「ああ。いいなあ」と思ったのです。
きれいに、喜びが連鎖しています。
褒めたのはBLTですが、同時に、ほかの人も褒めています。
料理を運んだ店員も褒め、作った料理人も褒めたことになります。
そういう料理を提供できるレストランも、褒めたことになります。
レストランで働く人たちみんなが、自分たちを誇らしく思えたに違いありません。
ふわりと、レストラン全体が明るくなります。
自分一人のささいな一言でも、喜びが大きく広げることができるのです。